The Artisans
セイコーの時計は、「人」がつくっています。「製作過程」や「職人のものづくりへの想い」を通じて、
一人ひとりが品質を大切に考え、ものづくりに取り組む姿をご紹介します。
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ムーブメント設計
澤田 明宏外装設計
三島 義雄Story・16
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ムーブメント設計
小島 博之Story・15
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ムーブメント設計
平野 圭外装設計
石田 正浩Story・14
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要素開発設計
藤沢 照彦外装設計
松本 賢一郎Story・13
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ムーブメント設計
三谷 敏寛外装設計
小林 篤志Story・12
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ウオッチデザイナー
酒井 清隆Story・11
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W商品企画部
山田 さやか雫石高級時計工房
組立師
工藤 幸枝Story・10
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ウオッチデザイナー
久保 進一郎Story・09
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ウオッチデザイナー
小杉 修弘Story・08
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信州 時の匠工房 研磨師
黒木 友志Story・07
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雫石高級時計工房 組立師
伊藤 勉Story・06
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修理技能士
笹川 修Story・05
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琺瑯職人
横澤 満氏Story・04
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マイクロアーティスト工房 組立師
中澤 義房Story・03
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漆芸家
田村 一舟氏Story・02
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七宝ダイヤル施釉師
戸谷 航氏Story・01
Story・16
GPSソーラーウオッチ 「セイコー アストロン」
5Xシリーズ誕生の背景
ムーブメント設計
澤田 明宏(さわだあきひろ)
外装設計
三島 義雄(みしまよしお)
2018年11月、世界初のGPSソーラーウオッチとして誕生した「セイコー アストロン」から、新キャリバー「5X53」を搭載した史上最高性能を誇る「5Xシリーズ」が登場した。革新的な技術で時計の新しいスタンダードを創り出し、時計史を塗り替える革命を起こした「クオーツ アストロン」の名を冠し、鮮烈なデビューを飾った「7Xシリーズ」に続き、大幅な小型化を図りながら、デュアルタイムやクロノグラフ、ワールドタイムなど多彩な機能を搭載し、操作性をさらに向上させた「8Xシリーズ」を経た今、セイコー アストロンは、ついに次なる進化の時を迎えた。「絶対精度の追求」と「絶え間ない進化」をルーツとするブランドの新たな顔、5Xシリーズ誕生の背景やその革新的な進化について、ムーブメント設計担当の澤田明宏と外装設計担当の三島義雄に話を聞いた。
Story・15
9F86 GMTクオーツ誕生の背景
ムーブメント設計
小島 博之(こじまひろゆき)
1993年にグランドセイコー専用機種として開発された究極のクオーツムーブメント「キャリバー9F」。その誕生から25周年を迎えた2018年、新開発の「キャリバー9F86」を搭載した初のGMTのクオーツモデルがグランドセイコー スポーツコレクションに登場した。カレンダーを瞬時に切り替える「瞬間日送り機構」に加え、クオーツでは不可能だった長くて太い針を回せるようにした「ツインパルス制御モーター」、規則正しい一秒を刻むために秒針のふらつきを軽減する「バックラッシュ・オート・アジャストなど、世界最高峰の性能を誇るキャリバー9Fの機構を受け継ぎながら、時針・分針・秒針と4本目の針であるGMT針を取り付ける軸が互いに干渉せずに、独立して回転する「4軸独立ガイド構造」を新たに開発することで、それぞれの針が他の針に影響を与えることなく、滑らかに回転することを可能にした。年差±5秒まで高めた特別精度を誇る新クオーツムーブメントの開発に至る経緯や誕生までの軌跡を知るべく、ムーブメント設計担当の小島博之に話を聞いた。
Story・14
100年を超える伝統と技術から生まれた、新たな機械式腕時計
ムーブメント設計
平野 圭(ひらのけい)
外装設計
石田 正浩(いしだまさひろ)
1881年の創業以来、絶え間なく進化を続けてきたセイコー。1913年に発売した国産初の腕時計「ローレル」を皮切りに、さらなる高精度化、高品質化を目指して、次々と技術革新を図り、現在に続くジャパンメイドの機械式腕時計の礎を築いたエポックメイキングな発明の数々を世に生み出してきた。2018年、100有余年に渡るセイコーの機械式時計づくりの伝統とノウハウを受け継ぐメイド・イン・ジャパンの機械式ウオッチブランド「セイコー プレザージュ」の頂点を成すプレステージラインから新開発の薄型ムーブメント「キャリバー6L35」を搭載したモデル「SARA015」が誕生した。日本における機械式腕時計の変遷を辿るとともに、耐久性や視認性、使いやすさを保ちながら、約1.3mmもの薄型化を実現させた新たな機械式腕時計の開発の軌跡やこだわりについて知るべく、ムーブメント設計担当の平野圭と外装設計担当の石田正浩に話を聞いた。
Story・13
GPSソーラーウオッチ「セイコー アストロン」誕生の背景
要素開発設計
藤沢 照彦(ふじさわてるひこ)
外装設計
松本 賢一郎(まつもとけんいちろう)
2012年9月に誕生した世界初のGPSソーラーウオッチ「セイコー アストロン」。
1969年にセイコーが世界に先駆けて発売した「セイコー クオーツ アストロン」の名を冠したモデルは、高い時間精度で人々のライフスタイルを一変させた「クオーツ革命」に継ぐ、時計史の「第二の革命」を起こすべく開発された。原子時計に基づく究極の精度と、定期的な電池交換の必要がないソーラー充電機能を備えながら、地球上のどこにいてもGPS衛星 からの電波を受信して現在位置のタイムゾーンを特定し、正確な現在時刻を素早く表示する。圧倒的な受信感度を誇る「リングアンテナ」や自動時刻修正機能「スマートセンサー」など、セイコーが独自に開発した技術の数々や、機能美あふれるセラミックスベゼル、独特の奥行きが宇宙空間を想起させるダイヤルの意匠は、誕生以来、今日に至って脈々と受け継がれている。このモデルの開発を手掛けた要素開発設計担当の藤沢照彦と外装設計担当の松本賢一郎に、開発に至る経緯や誕生までの軌跡について話を聞いた。
Story・12
クオーツダイバーズウオッチの進化
ムーブメント設計
三谷 敏寛(みたにとしひろ)
外装設計
小林 篤志(こばやしあつし)
2018年、スポーツやアウトドアシーンに対応する本格機能を備えたスポーツウオッチブランド、セイコー プロスペックスから、世界初のクオーツ式プロフェッショナルダイバーズ600m「1978 クオーツダイバーズ」40周年を記念して復刻モデルが誕生した。従来のメカニカルダイバーズウオッチに比べ、時間精度を約100倍向上させただけでなく、深海の過酷な環境下に耐えうる信頼性が第一のダイバーズウオッチにとって不可欠な、視認性の高い大きな針を運針させる高いトルクや、耐磁性・耐衝撃性など、メカニカルダイバーズウオッチに比肩するすべての性能を実現したオリジナルモデルには、セイコー技術陣の妥協なき探究心から生まれた、世界初の独自の技術が数多く盛り込まれている。国産ダイバーズウオッチの歴史に残る革新的なモデルの軌跡を辿るべく、ムーブメント設計の三谷敏寛と外装設計担当の小林篤志に話を聞いた。
Story・11
現代に受け継がれたセイコーダイバーズのDNA
ウオッチデザイナー
酒井 清隆(さかいきよたか)
ダイビングやトレッキングなど、スポーツやアウトドアシーンに対応する本格機能を備えたスポーツウオッチを展開するセイコー プロスペックス。その中でも、ブランドを象徴するダイバーズウオッチの礎を築いた、画期的な歴代モデルにオマージュを捧げるべく、「原点回帰」をテーマにしたモデルの開発を、2017年にスタート。1965年に誕生した国産初の本格ダイバーズウオッチをはじめ、国内外のプロフェッショナルダイバーや冒険家から、高い評価と信頼を寄せられてきたモデルの数々は、「復刻デザイン」として今によみがえり、「現代デザイン」として、未来へと進化していく。1968年の発売当時、世界最高水準を誇った10振動ハイビートムーブメントを搭載した300m空気潜水モデルの50周年を記念して、「1968 メカニカルダイバーズ 復刻デザイン」と「1968 メカニカルダイバーズ 現代デザイン」が誕生。そのデザインを手掛けたウオッチデザイナーの酒井清隆に話を聞いた。
Story・10
グランドセイコー レディス自動巻ムーブメント
開発の挑戦
W商品企画部
山田 さやか(やまださやか)
雫石高級時計工房 組立師
工藤 幸枝(くどうさちえ)
長きに渡るグランドセイコーの歴史において、レディスモデルが初めて登場したのは1968年。レディスモデルとしては、世界初となる10振動ムーブメントを搭載した「19GS」を経て、1972年には、月差±2分という、レディスメカニカルモデルの最高水準を実現した画期的なモデル「19GS V.F.A」を発表。それから約50年の時を経て、キャリバー9S 20周年という記念すべき2018年に、レディス専用の新メカニカルムーブメント「キャリバー9S25」が満を持して、誕生した。グランドセイコーらしい上品かつ優美さにあふれる造形と、「正確で」「見やすく」「美しい」という腕時計の本質を兼ね備えた小型メカニカルモデルについて、その企画構想を担ったセイコーインスツルの山田さやかと、組立調整、精度調整を手掛けた雫石高級時計工房 組立師の工藤幸枝に話を聞いた。
Story・09
グランドセイコー スポーツコレクションの系譜
ウオッチデザイナー
久保 進一郎(くぼしんいちろう)
1960年の誕生以来、腕時計の原点と頂点を同時に究めるべく、その本質を高次元で追求した世界最高級の品質を誇る腕時計を作り上げてきたグランドセイコー。その遺伝子を受け継ぎながら、スポーツという新たな領域を舞台に、よりアクティブなシーンに適応するモデルを展開している「スポーツコレクション」のデザインを手掛けるウオッチデザイナー。2005年に発売されたグランドセイコーとして初の回転ベゼル搭載モデルをはじめ、2007 年に発表されたグランドセイコー初のクロノグラフやセラミックスモデル、ダイバーズ、GMTなどのデザイン開発を担当。グランドセイコーの核を遵守しながら、より力強い造形と優れた機能を兼ね備えたデザインを目指している。
Story・08
グランドセイコー ヘリテージコレクション
デザインの系譜
ウオッチデザイナー
小杉 修弘(こすぎのぶひろ)
「腕時計の世界最高峰」を目指して、1960年に誕生したグランドセイコー。以来、高精度を追い求めながら、格調高雅な美しさを兼ね備えた腕時計の数々を半世紀以上に渡って、世に送り出してきた。その主軸である「ヘリテージコレクション」において、1998年に誕生したキャリバー9Sを搭載した「9S5シリーズ」から、2018年、キャリバー9S 20周年を記念して発売された新デザインに至るまで、歴史に名を刻むデザインを手掛けてきたウオッチデザイナー。グランドセイコーの新境地を拓くべく、先進加工技術と職人の融合で、より高精度な時計づくりを目指す。
Story・07
グランドセイコーならではの
美しい輝きを生み出す職人技、ザラツ研磨
信州 時の匠工房 研磨師
黒木 友志(くろきゆうじ)
20以上もある研磨工程の中でも、とりわけ精緻な職人技が求められるザラツ研磨。この技術によって、歪みのない平滑な鏡面仕上げを施し、平面と斜面の繋ぎ目のエッジを際立たせたケースのシャープな造形は、わずかな光も拾って、美しく優美な輝きを放つ。入社以来、研磨一筋で培ってきた経験と高い技能から、若くして、高級腕時計の研磨を担ってきた同氏。「限界を作らず常に次なる高みを目指す自分でありたい」という信念が、2016年に新たな研磨技術を生み、不可能とされていたプラチナ素材のケース仕上げを可能にした。寸分の狂いも見逃さない鋭い目と、卓越した技術を兼ね備えた研磨師は、現在、グランドセイコーのプラチナケースを磨くことのできる数少ない職人。
Story・06
機械式腕時計の心臓部
グランドセイコーの高精度ムーブメントは、匠の技の結晶
雫石高級時計工房 組立師
伊藤 勉(いとうつとむ)
世界有数のマニュファクチュール、雫石高級時計工房で、グランドセイコーの9Sムーブメントを中心に、組立と精度調整を手掛ける組立師。2013年いわて機械時計士技能評価において、最難関のIWマイスターに合格。世界最高級の品質を誇るグランドセイコーのさらなる高精度の実現を目指して、わずか0.001mmの世界の中にひそむ新たな可能性を追求し続けている。
Story・05
卓越した技術で、大切な腕時計に再び生命を吹き込む
時計修理のエキスパート
修理技能士
笹川 修(ささがわおさむ)
入社以来、一貫して腕時計の修理、調整、組立業務に従事してきた修理技能士。グランドセイコーをはじめとする高級腕時計や、クロノグラフなどの複雑時計に至るまで、長年培ってきた熟練の技術で、修理、組立調整を手掛けている。現在、セイコープレミアムウオッチサービスステーションで活躍するかたわら、技能検定や時計技能競技全国大会の役員なども務めるなど、時計業界の発展や後進の育成・指導にも広く貢献している。2013年卓越した技能者「現代の名工」表彰を受賞。
Story・04
みずみずしい艶やかさと美しい色合いを保ち続ける
「琺瑯ダイヤル」
琺瑯職人
横澤 満氏(よこさわみつる)
40余年以上、ほうろうに携わり続ける名匠にして、「琺瑯ダイヤル」の第一人者であり、繊細に作り込まれるダイヤルに、ほうろうを施すことができる日本で数少ない職人。1913年に生まれた国産初の腕時計「ローレル」にも使われた琺瑯ダイヤルは、独特の柔らかい光沢感と温かみのある質感により、みずみずしい艶やかさと美しい色合いを保ち続け、持つ人の目を楽しませる。豊富なノウハウの蓄積により、塗布面の厚さ、わずか0.01mm刻みの仕上がりを見抜く眼力と熟練の技を兼ね備えた匠が、一点一点手塗りで仕上げる「プレザージュ」の琺瑯ダイヤルは、珠玉の逸品。
Story・03
時を越え、セイコーの技術力を体現し続ける
時計組立師
マイクロアーティスト工房 組立師
中澤 義房(なかざわよしふさ)
入社以来、一貫して腕時計の組立調整業務に携わり、とりわけ熟練技能を要する高級組立の分野においては、第一人者として品質追求、組立技術の確立に寄与し、後進の指導育成にも力を注いできた。クオーツ時計世界最薄ムーブメントの専任組立者であり、2006年3月のバーゼルワールドで発表された630部品からなる超複雑機構時計「スプリングドライブ・ソヌリ」では、日本国内唯一の組立調整師として、国内外から高い注目を浴びた。1981年技能五輪国際大会の時計修理部門で世界1位に輝く。2015年秋の褒章において、黄綬褒章を受章。
Story・02
日本が誇る蒔絵の精緻な技術で花開く、
伝統美の極み
漆芸家
田村 一舟氏(たむらいっしゅう)
加賀蒔絵師・清瀬一光に師事し、金沢に伝わる伝統蒔絵「加賀蒔絵」を習得後、世界に類を見ない独自の細密技法を生み出した日本屈指の漆芸家。漆器のみならず、極めて緻密な技術を駆使した加賀蒔絵は、高級万年筆や腕時計にもあしらわれており、その唯一無二の美しさを誇る伝統美は、世界的に高い評価を受けている。「漆塗り」をダイヤルに採用した「プレザージュ」のダイヤルは、同氏の審美眼、そして、脈々と受け継がれてきた伝統技法と、現代の製造技術の革新的な融合により実現した優雅で美しいモデル。
Story・01
七つの宝石ほど美しい焼き物
「七宝」が誘う美しき世界
七宝ダイヤル施釉師
戸谷 航氏(とたにわたる)
「釉薬差し」という尾張七宝の最大の特徴であり、重要な工程を担う施釉師。
花瓶をはじめ、一般的な七宝製品の厚みが約1.0~1.5cmであるところ、「クレドール」の七宝ダイヤルは、わずか0.3cm。その極めて小さな世界の中に、独特の奥行きと深みのあるグラデーションを精緻に施すことができる比類なき職人。
真珠や瑠璃など、仏教典にある七つの宝物に比肩するほど美しいことから、「七宝」という名が付けられたといわれるように、その美しさは見る者を果てしなく魅了する。