キャリアを通じて、
専門性を磨き
経営的な視点を身につける
2008年入社/商学部卒
逆風に立ち向かった日々
スマートフォンが日々の暮らしに浸透してから、腕時計を使わない若者が増えました。ここ数年、腕時計の市場環境は激変し、われわれもシニア世代へのプロモーションに力を入れるなどの施策を打ち出しました。そんなところに襲ってきたのがコロナ禍です。人々は外出を控え、百貨店は営業を休止するなど、まさに想定外の連続となりました。コロナ禍にあって腕時計など二の次、三の次と受け止められたのも仕方のないことでした。
当時私は国内営業統括部に所属し、国内での販売・利益計画策定、各種施策の実行など、国内の業績を管理していました。それまで予算と実績が大きく乖離することは少なかったのに、緊急事態宣言が発出されてからは業績も想定外。ほんの少し先の販売計画も簡単に崩れる状態に直面したのです。そこでチーム一丸となって利益を確保して最大化する方法を模索し、試行錯誤しながらも新しい販売戦略や原価管理、経費管理の仕組みを導入していきました。この経験によって私は、形式にとらわれず、さまざまな視点から情報提供できる管理会計の真価に触れ、一回り成長できたように感じました。また、こんなに厳しい状況でも仕入れを続けてくれた販売店様や、足を運んでくれたお客様がいたことに、SEIKOがいかに深く愛されていたかを改めて知りました。
経営判断に寄与する
現在私が所属する事業管理部では、自社および連結グループの予算策定、関係会社の管理・サポート、投資・融資管理や国際税務などの幅広い業務を担当しています。その中で私は、主に自社の予算管理業務、内部での調整役として管理会計の運用や仕組みを構築・整備し、予算の精度向上や分析力強化に取り組んでいます。同時に部門内や会社全体の業務効率化を推進し、そこで生まれた経営資源を、スピーディーな経営判断の材料提供や課題解決に充て、会社に貢献したいと考えています。入社1年目から役員会資料を作成したり、役員に直接説明する機会があったり、責任ある業務を任されることも少なくありません。
また以前は約20社ある海外拠点の窓口も務めており、各社の予算管理のほか、日々のさまざまな問い合わせにも対応してきました。苦手だった英語も自然と磨かれました。
会社の業績や財務状況に影響を与える重要な意思決定に関与しており、そのプレッシャーを意識しつつも、同時に大きなやりがいを感じています。自身のこだわりやオリジナリティを成果物に取り入れることができる点も管理会計の魅力で、何年も前に作成した管理表が引き継がれ、今でも使用されていることは励みになっています。
自分らしいキャリアを刻む
幼い頃からSEIKOの目覚まし時計や腕時計を愛用していたことや、趣味のスポーツ観戦時にも「SEIKO」のロゴを自然と目にすることが多く、親しみを感じていました。入社の決め手となったのは、高いブランド力と技術力を誇りながらも、採用人数が少なく、個人に大きな裁量を任せる社風にひかれたためでした。入社後は経理財務部を皮切りに事業管理部、国内営業統括部、経理部、そして現在の事業管理部と、本社バックオフィス部門でキャリアを重ねてきました。ジョブローテーションを通じて常に新しい業務のハードルに立ち向かい、自ら努力して成長することで困難を乗り越えていき、今振り返っても常に挑戦の機会を与えてもらったことに感謝しています。一人ひとりを見て大切に育ててくれる、当社ならではの魅力を感じます。
今後は管理会計の知識をさらに高め、会計業務の幅を広げていき、会社により有益な情報の提供を行いたいと考えています。さらに将来的には当社の経営戦略の策定・遂行にも携わってみたいと思っています。SEIKOブランドの価値向上に寄与するリーダーとして、挑戦を続けていきます。
SEIKOを愛してくださるお客様は、その圧倒的な信頼感のもと、メンテナンスが必要な製品である腕時計を当社で購入してくださいます。この信頼に応え続けるためには、健全な財務体質を維持することが不可欠だと認識しています。その責任を果たすための重要な役割を担っていきたいと考えています。