セイコーウオッチを知るKEYWORDS
今からさかのぼること140年以上も前のこと。セイコーの原点となる服部時計店が誕生しました。創業者は服部金太郎。当初は輸入時計の卸・小売業をしていました。1892年に精工舎を創立し、時計の製造がスタートします。
数ある「日本初」の中で、特に明記しておきたいのが国産初の腕時計の開発です(1913年)。その名は「ローレル」。懐中時計が主流の時代に、いちはやく小型腕時計に挑戦することで、その後の設計や加工技術などが飛躍的に向上したと言われています。
日本初のテレビコマーシャルはセイコーの時報CMでした。放送されたのは1953年。内容は、アニメーションのニワトリが時計の使い方を教えてくれるというユニークなものでした。
世界初のクオーツ腕時計「クオーツアストロン」が誕生したことは、世界中に衝撃を与えました。機械式時計の時代は塗り替えられ、国内外の時計メーカーが「クオーツ式」を採用。現在、事実上の世界標準となっています。
雫石高級時計工房では、機械式時計の部品設計、製造、組立、調整、検査、出荷を一貫して行っています。そこで生まれたひげぜんまいと呼ばれる部品の厚さは0.03mm、ひげ持ちねじの重さは0.0005gという精度です。
「グランドセイコー」の機械式モデルには、直径3cmほどのムーブメントの中に約200点ものパーツが使用されています。「現代の名工」「黄綬褒章」を受章した技能士らによって1点1点組まれ、時計史に残る名機が生まれているのです。
何と、現在セイコーウオッチで販売している時計の数は、国内海外合わせて約5,000モデルにもなります。ニーズや販売ルートの多様化に応え、新たなモデルが次々に投入されていることになります。
セイコーウオッチが販売するもっとも高価な腕時計「クレドール<FUGAKU>」は、税抜きで5,000万円。デザイナー、組立師、彫金師というセイコーが誇る3人の名工と、世界的な漆芸家による競演で、唯一無二の傑作が誕生しました。
カタログやHPに掲載されているセイコーウオッチの腕時計は、すべて10時8分42秒を指しています。ブランド名が隠れず、すべての針を見せられることに加え、躍動感を感じさせたいということで設定されています。
現在、セイコーウオッチは、国内6拠点、海外22拠点にのぼります。北米、ヨーロッパ、そしてアジア・オセアニア。品質の高い腕時計を通じて、世界中の人々の生活を豊かにする。その挑戦は続きます。
2022年3月時点で、正社員の男女比は約6:4。従業員の総数は603名、グループ会社を含めると5,724名にのぼります。近年では女性の管理職登用も増えており、ダイバーシティも進んでいます。
驚くべきことに、セイコーウオッチ社員における入社3年以内の離職率は、直近10年間で約1%です。制度の充実もさることながら、風通しの良い社風や社員同士の距離の近さがその理由かもしれません。