Y.S. 日本の文化、日本のものづくりの素晴らしさを世界に発信したいという思いが、私の就職活動の“軸”でした。小学校低学年の頃と高校生の頃、アメリカで暮らしていたことも、こうした思いの背景にあります。 C.D. 私も大学の4年間をアメリカで過ごしましたから、その気持ちはとてもよくわかります。 Y.S. 友だちから「日本の製品は凄い」「アニメが面白い」と言われると、いつも誇らしい気持ちになりました。 C.D. 日本のモノづくり企業で、なぜセイコーウオッチを選んだのですか。 Y.S. 腕時計という製品は、機能だけでなく感性的な価値、情緒といった面も大切なプロダクトです。その点が面白いと思いましたし、日本を代表する腕時計ブランドといえばSEIKOでしたから。あの大谷翔平選手がSEIKOのアンバサダーを務めていらっしゃったことも、強く印象に残っています。 C.D. 私がセイコーの腕時計の魅力に気づいたのは、むしろ入社後でした。前職では音楽教育関連のビジネスで海外展開にも携わっていたので、その経験を活かせるのではと考えて32歳で転職しました。 Y.S. 実は私、セイコーウオッチを志望していたにもかかわらず、最近までセイコーの腕時計を持っていなかったんです。面接も腕時計なしで臨みました。 C.D. 気にしなくていいですよ、私も面接前に他社の腕時計をそっと外しましたから(笑)。学生の皆さんも、「セイコーの腕時計を使っていないと採用されないのでは?」といった心配は不要です。入社してからで十分です。ただ、腕時計に対して「好き」や「おもしろそう」といったポジティブな気持ちは持っていてほしいですね。他社の腕時計を着けていても、その気持ちさえあれば大丈夫です。
C.D. Y.S.さんと私は、海外広報を担当しています。主な仕事としては海外メディア向けのプレスリリース作成と配信、メディアからの問い合わせ対応、時計イベントのプレゼンテーションや資料作成などです。海外のメディアにセイコーの腕時計の魅力を伝え、より深く理解してもらうことがミッションです。 Y.S. 難しい仕事もありますが、C.D.さんはまるでスーパーマンで、何でもこなしています。それでいながら忙しい素振りはまったく見せず、今質問してもいいですかと恐る恐る聞いても「全然大丈夫だよ」って明るく答えてくれます。すごく頼れる先輩です。 C.D. Y.S.さんこそ、期待の大型新人です。広報って、一つひとつの仕事が重いのですよ。特に海外広報は、選択する単語一つもじっくり吟味して発信しないと、意図したこととは違うメッセージとして受け止められる可能性があります。そうした難しさがあるのに入社半年で十分対応できるようになっていて、すごいと思います。とても1年目とは思えない、素晴らしい新人です。 Y.S. ありがとうございます。嬉しいです。広報って、ある程度の経験を積んだ方が担当する仕事だと思っていたので、入社してすぐに配属されたことは、大きな驚きでした。チャレンジする姿勢を大切にする、当社らしい配属だと思います。 C.D. 海外メディアの取材に答える原稿を任せましたが、難しい仕事なのに、しっかりと記者の意図を理解して原稿を作成しているところは、とてもセンスがいいと思いますよ。 Y.S. 「今後のブランドの方向性は」「売れ筋モデルは」といった質問が多く、だいたいは過去の事例を参考にすれば回答はできます。心がけているのは、そこに自分なりのアレンジを加えることです。 C.D. 記事が載ると嬉しいでしょ。 Y.S. とても嬉しいです。私の回答が全世界に公開されるメディアに掲載されることもあり、自信につながります。 C.D. メディアツアーも大切な仕事ですね。 Y.S. メディアツアーには、先日初めて参画しました。とてもいい経験ができました。 C.D. 海外の記者を招待して、一週間かけて日本国内の工房へご案内するのがメディアツアーです。デザイナーや職人とのコミュニケーションの場も用意して、記者にSEIKOを理解していただき、ファンになっていただくことが狙いです。 Y.S. 私はずっと記者と一緒に過ごしましたが、皆さん、腕時計に対する情熱がすごくて驚きました。そうした方々にSEIKOの魅力を伝えるのは、とても大切なことだと感じました。 C.D. 新幹線に乗ったり、美しい自然を見てもらったり、私たちの“おもてなし”を体験していただき、日本文化の素晴らしさを伝えることも大切にしています。何よりもこだわっているのが、記者と人間的な信頼関係を築くことです。時には一緒にお酒も飲んで“素”のコミュニケーションを楽しみながら、広報担当者という人間を通じてSEIKOのファンになってもらうわけです。 Y.S. 配属されて間もない頃、C.D.さんに教わった「広報は会社の顔だよ」という言葉が印象に残っています。まさに会社を代表してメディアに接していること、そしてその向こうにはたくさんのお客さまがいることを心に刻んで仕事に取り組んでいます。
Y.S. 今でも覚えているのは、配属されて初めて広報PR室に出勤した朝のことです。座席表を見たら隣にC.D.さんの名前がありました。どんな人だろうとワクワクしたことが記憶に残っています。その日は一緒にお昼ご飯を食べに行きました。 C.D. 確か、カレーを食べに行きましたよね。待ち望んでいた新人が来てくれて、歓迎の気持ちでお昼ご飯に行きました。 Y.S. すごく緊張しましたが。 C.D. そうは見えなかったなあ。ずいぶん落ち着いた新人だと感心したほどです。 Y.S. 記者からの質問の回答を作成するとチームの皆さんにレビューしてフィードバックをいただいています。 C.D. まずは自分で考えることが大切ですから。自分なりの思いを込めながら書いてもらっています。 Y.S. フィードバックをいただくと大変勉強になりますし、1日も早く修正なしで出せる原稿を書けるようになりたいと思っています。 C.D. Y.S.さんのこれからの成長が楽しみですね。 Y.S. 世界中のメディアから、「腕時計と言えばSEIKO」と認められるように貢献したいと思います。 C.D. 海外の方が高級腕時計を買いたいと考えたとき、SEIKOがファーストチョイスになることを目指して、これからもメディアの皆さんとのコミュニケーションに力を入れていきましょう。
これ以上ないほどシンプルな腕時計です。日付のカレンダーもありません。シンプルなだけに『グランドセイコー』ならではの繊細さ、上品さが伝わってきますし、どんな状況でも使えます。仕事のときはもちろんのこと、土日も使っています。非常に気に入っている1本です。
初めて買った機械式の腕時計です。ずっと前から”買うなら日本の美意識を世界に発信する『プレザージュ』”と決めていて、最初のボーナスで手に入れました。自分自身を表現するアイテムを身に着けていることで、個性を大切にする意識が強くなりました。オンオフ関係なく、常に着けています。