世界最高峰の技術で
感動を生む製品開発へ挑む
2008年入社/理工学研究科卒
未知の世界を開拓するような
ワクワク感がある
時計設計部には「機械式時計」「アナログクオーツ式時計」「デジタル時計」「要素開発」のグループがあります。私は機械式時計のグループに所属し、現在、新製品のムーブメント設計を担当しています。ムーブメントには百以上の微細部品が使われますが、各部品の形状・公差・材料・処理などを決定する設計は、製品の品質を左右する重要な工程であり責任も重大です。自分にとって機械式時計のメカニズムは入社後に初めて触れた領域であり、まさにゼロからのスタートでした。当初は五里霧中の状態でしたが、蓄積された世界最高峰の技術ノウハウの一つひとつを学ぶたび、自分の知らなかった世界に触れ、その世界を開拓するようなワクワク感がありました。現在でも非常に奥が深く、今後の開拓余地も大きい分野だと実感しています。
達成感に想いを馳せ
自己向上や技術課題に挑む
製品の開発は、企画・設計・デザインレビュー・試作・評価・工場量産の工程を経ます。設計は原則的に企画からの要望を受けてスタートしますが、時計のトレンドは変化が激しいため、設計者自身が市場ニーズを積極的に研究し、より高いレベルの判断能力を磨く必要があると感じています。また、仕事では各工程の担当者や海外工場との情報交換も頻繁に行いますので、それらの技術者との円滑なコミュニケーション力も求められます。技術知識やノウハウはもとより、マーケティング力、コミュニケーション力など、自己向上への課題は山積ですが、自分が担当した製品が世に出て、人々の腕で、その方の時を刻む様子を見た時に得られるであろう大きな達成感に想いを馳せ、能力向上や技術課題に挑んでいます。
新たな観点で、
夢のある時計を生み出す
SEIKOの時計製品が世界的に高い評価を受けるのは、『最高の品質の提供』という理念のもと、真面目にものづくりへ取り組んでいるからです。ただし、少し視点を変え、SEIKOの時計製品を客観的に評価してみると、「もっと遊び心のある製品があってもいいのでは‥‥」と思うときがあります。こういった観点から設計サイドが新たな製品のアイデアを提案できたら、ヒット商品(ブランド)が生まれる可能性が広がります。セイコーウオッチには優れた技術ノウハウ・人材・設備がそろっていますし、チャレンジ精神を応援する環境も整っていますので、今後は設計サイドからより積極的に新たな提案を発信し、優れた技術者の方々と力を合わせ、世の中に感動を与えられる『夢のある時計』を生み出していきたいと思っています。
私にとって時計とは、身につける人の時間・人生を豊かにしてくれるものだと思います。自分が「ステキだな、良いな」と思える時計は何か?を常に考えながら製品づくりに取り組んでいます。そうして生まれた時計はきっと世の中の人からも「ステキだな、良いな」と思ってもらえるし、その時計を手にした人の人生をより豊かにすることができると信じています。写真の時計は複雑機構トゥールビヨンを搭載した製品です。様々な人達と良いものを作ろうと意見を交わしながら作り上げた思い入れのある時計です。