日本のものづくりへの
憧れを胸に
入社して配属されたのが商品企画部。そこで担当することになったのが、日本の美意識や丁寧なものづくりを昔ながらの機械式時計に込めていくプレザージュというブランドです。私にとってまさに天命にも思えるような配属でした。というのも“日本らしさ”というのが、社会に出て行くに際して私が心に抱いていた大切な価値観だったからです。
私は高校時代をアメリカで過ごしました。「世界を見て視野を広げてきなさい」という父の勧めでした。多感な年代をアメリカで過ごすうちに自分が生まれ育った日本という国の歴史や文化などを客観的に見直すようになり、日本にいるときには気づかなかった魅力に改めて惹かれていきました。もともと私は車や自転車などの機械を触ることが好きです。ものづくりに携わりたいという思いは以前から強く、職人の手仕事なども大好きでした。アメリカに暮らすことでそうした日本ならではのものづくりに誇らしさを感じるようになり、その素晴らしさを世界に向けて発信したいと思うようになったのです。
そして初めて買った時計がセイコー。日本人の感性に基づいた美意識に加え、卓越した技術力が込められたものづくりは、非常に魅力的でした。就職活動でセイコーウオッチを第一志望とすることは自然なことでした。
配属に際しては私のこうした気持ちを汲んでもらったと感謝しています。社員一人ひとりの志を大切にしてくれる、当社らしいカルチャーが反映された配属だと感じました。