“声”に込められた
お客様の“想い”を受け止める
2022年入社/神学部神学科卒
一人ひとりを大切にする社風
18歳の誕生日、母が腕時計をプレゼントしてくれました。私にとって初めての自分の時計です。たくさんの思い出が詰まっていて、今でも宝物です。就職活動の時期を迎え、時計に関わる仕事がしたいと思ったのも、私にとっては自然なことでした。
時計と言えばSEIKOです。家の中や街の中、テレビで見るスポーツ大会の会場など、あらゆるところにSEIKOの時計があり、とても親しみを感じていました。入社の決め手となったのは、説明会や面接などで接した社員の皆さんの、雰囲気のよさです。とても穏やかで品のある方が多く、私もこうした方々に囲まれて仕事をしたいと思ったものでした。
私が入社した頃はコロナ禍でしたので、新入社員研修もリモートと対面のハイブリッド方式で行われました。印象に残っているのは、ロールプレイングです。先輩社員や人事部の方がお客様役で、私たち新入社員が販売員役。どのようにしたらSEIKOの腕時計を魅力的に伝えられるか、たいへん勉強になりました。入社後の研修に十分な時間をかけていただき、とても面倒見のいい会社だと感じました。大量採用ではないから一人ひとり、じっくり育てていただけるのでしょう。
期待の高さこそ、愛情の深さ
新入社員研修のロールプレイングでお客様役を務めてくださった一人が「お客様相談室」の先輩であり、その豊富な知識に“私も先輩のようになりたい”と憧れたことから、私自身が「お客様相談室」への配属が決まったときはうれしかったです。「お客様相談室」では、文字通りエンドユーザー様からのさまざまなご相談に電話やメールで対応しています。
内容はまさに千差万別。記念日にどんな時計をプレゼントしたらいいか、動かなくなったけれど思い出の時計なので修理してもらえないか、GPSのセットの仕方は、など多岐にわたります。あるお客様は「90歳になる父の大切な時計が止まってしまったので修理してほしい」とご連絡をくださいました。早速お預かりして修理を手配。作業が完了して無事に動くようになったのでお電話を差し上げたところ、心の底から喜んでくださいました。その方にとっては、大好きなお父様が喜んでくれたことがうれしかったのでしょう。私も心が温かくなりました。
お客様からのご相談に接していて感じるのは、「SEIKOだから」「SEIKOなら」という想いです。SEIKOを愛してくれているから、高い期待を寄せてくれているのがよくわかります。その想いに応えるために私も知識を身につけなければと考え、勉強した内容はノートに記録しています。今ではそのノートも4冊目になりました。
浴びているのは“想い”
「お客様相談室」に寄せられたご相談の記録は、貴重なデータとして蓄積されています。このデータに込められたお客様の声を商品開発やお客様対応などにより効果的に活かせるようにとのねらいのもと、新CRMシステムとして大幅なリニューアルを行いました。私もこのリニューアルプロジェクトにメンバーの一員として参加。蓄積したデータをいかに効率的に抽出するかなど、仕様検討などを行いました。まさか自分がシステム開発に携わるなんて想像もしていなかったため、戸惑うことも多かったですが、2年目からこのような責任ある仕事を任せてもらったことに、やりがいを感じています。新CRMシステムは2023年の3月にリリースされ、今もブラッシュアップに向けた検討を続けています。
現在の目標は「お客様相談室」のエキスパートになることです。日々の対応を通じて確実にSEIKOファンを増やしていくことに貢献したいと考えています。そして将来は、ここでの経験を活かして企画の仕事に挑戦したいと思います。
「お客様相談室」で私は日々たくさんのお客様の言葉を浴びています。その言葉の裏側にあるさまざまな“想い”も一緒に浴びています。それは決して文字だけでは感じとれないものに違いありません。たくさんのそんな“想い”を受けた止めた私だからこそできる、時計づくりがあるはずだと思っています。
日本のSEIKOにとどまらず「世界のSEIKO」と呼ばれるような会社にしたいと思います。現時点での部署としての目標はCX向上による「ロイヤルカスタマーの創出」であり、この目標の実現に向けて部内では勉強会の開催や勉強資料の作成などを行っており、知識や対応スキル向上の推進に取り組んでいます。