SEIKO

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vol.1

Trip to

Californiafrom Portland to San Francisco

vol.1

California

Portland - San Francisco

text by TRANSIT photo by MAI KISE

Portland

Portland

The White Stag Sign

Portland

5.12 10:10

The White Stag Sign

夕空に浮かび上がる白い鹿のネオンサイン。バーンサイド橋脇にあるこのサインは、元は「White Stag」と掲げられた砂糖メーカーの看板だったが、いまでは「Portland Oregon」と文字も変わって街の目印になっている。

Ace Hotel

5.13 00:00

Ace Hotel

Ace Hotelに泊まって、翌朝、起き抜けにコーヒーを飲む。ジェットラグで眠気が抜けきらない頭で腕時計を見やると、きっかり10時を指していた。現地時刻に合わせて正確に時を捉える<Seiko Astron>がちょっと羨ましい。

Forest Park

5.13 10:10

Forest Park

ダウンタウンから歩いていける深い森には100種以上の野鳥、60種以上の動物が住み、週末はサイクリストやアウトドア愛好家たちで賑わう。Forest Parkは街の空気浄化の役割もあり、地元民の憩いの場でもある。

Max Train

5.13 10:10

Max Train

バス、路面電車が充実していて車なしで楽に移動できる。ローカルな買い物がしたくて街の東側へ向かうのに、Max Trainに乗り込む。改札はないけど、乗車券がないと警察の抜き打ちチェックで罰金をとられるので注意。

The Meadow

5.13 10:00

The Meadow

通りすがりに見つけた塩、チョコレート、ティンクチャーの専門店。生花も置いていて一本ずつも買えるから、ちょっとした花束をつくることもできる。この街に住む友人に会う前に、手土産を買うのにちょうどいい。

Coava Coffee

5.14 0:10

Coava Coffee

市内に3店舗展開するCoava Coffeeの1号店。工場で使われていた作業台や裁断機がテーブルになっていて、工業デザイン好きにはたまらないカフェ。地元クリエイターたちが集う場所になっている。

Powell’s Books

5.14 10:00

Powell’s Books

ポートランドの本屋といえば、ここPowell’s Books。世界最大級の独立系書店で、蔵書はなんと100万冊以上! 新書と古書が同じ棚に並んでいて、同じ作品でも、装丁や値段の違うものが自由に選べるようになっている。

Ace Hotel

5.15 0:10

Ace Hotel

枕元の腕時計を見ると8:20を指していた。この街にいると不思議と朝の目覚めがいい。美味しいコーヒーがあるせいか? ベッドサイドのラジオを89.1に合わせて、地元のラジオKMHDのジャズを聴きながら身支度をする。

Kenny & Zuke’s

5.15 0:10

Kenny & Zuke’s

Kenny & Zuke’sは朝7時からオープンしているユダヤ系のご飯処で、ベーグルやビアリ、パストラミが自慢の店。Ace Hotelの隣の隣、ダウンタウンのど真ん中にあるから、滞在中に朝ご飯を食べによく通った。

The Palms Motel

緑豊かな森の街・ポートランドへ
 取材でカリフォルニア入りする前に、友人ジュリーを訪ねてオレゴン州ポートランドに立ち寄った。もともとニューヨークで生まれ育った彼女は、この街に拠点を移して3年になる。ニューヨークで写真を学んでいた学生時代に知り合った仲で、彼女がこの小さな街へ拠点を移してフォトグラファーをやっていくと聞いたときは、なんでまた大都会から田舎へ行くんだとびっくりしていた。彼女曰く、ポートランドの魅力は「小さい街だからみんな顔見知りになれるのがいいのよ。私にはニューヨークは大きすぎたわ」という。
 彼女がおすすめしてくれたForest Park、Coava Coffeeも、どれも観光名所のような派手さはなくて、地元の人が通いつけの場所ばかり。それでも彼女と一緒に街を歩くうちに、豊かな日常が揺るぎなくそこに横たわっているのが伝わってきて、ポートランドでの彼女の暮らしぶりが羨ましくなってしまった。「また遊びにきてね。なんだったらあなたも移住したら? いつでも歓迎するわ」。彼女の笑顔に手を振って、ポートランドを後にした。

5.15 10:10

The Palms Motel

サンフランシスコへの約10時間のロングドライブに備えて、ポートランド最終日にレンタカーをピックアップ。郊外にあった5号線沿いのモーテルに一泊する。早めに就寝して、明朝からカリフォルニアを目指す。

緑豊かな森の街・ポートランドへ

 取材でカリフォルニア入りする前に、友人ジュリーを訪ねてオレゴン州ポートランドに立ち寄った。もともとニューヨークで生まれ育った彼女は、この街に拠点を移して3年になる。ニューヨークで写真を学んでいた学生時代に知り合った仲で、彼女がこの小さな街へ拠点を移してフォトグラファーをやっていくと聞いたときは、なんでまた大都会から田舎へ行くんだとびっくりしていた。彼女曰く、ポートランドの魅力は「小さい街だからみんな顔見知りになれるのがいいのよ。私にはニューヨークは大きすぎたわ」という。
 彼女がおすすめしてくれたForest Park、Coava Coffeeも、どれも観光名所のような派手さはなくて、地元の人が通いつけの場所ばかり。それでも彼女と一緒に街を歩くうちに、豊かな日常が揺るぎなくそこに横たわっているのが伝わってきて、ポートランドでの彼女の暮らしぶりが羨ましくなってしまった。「また遊びにきてね。なんだったらあなたも移住したら? いつでも歓迎するわ」。彼女の笑顔に手を振って、ポートランドを後にした。

San Francisco

San Francisco

Sacramento

San Francisco

5.16 0:00

Sacramento

西海岸沿いを縦断するインターステイトハイウェイ5号線に乗って、南下。505号線でワシントン州からカリフォルニア州に入る。サクラメントまでは空いていたけど、ベイエリアでは全米でも名高い渋滞にはまる……。

Farmer’s Market

5.16 0:10

Farmer’s Market

サンフランシスコに到着して、ホテルにチェックイン。その足でファーマーズマーケットへ向かう。サンフランシスコ近郊で採れた果物や野菜が気軽に手に入るし、オーガニックなタコスやホットドッグの屋台も美味!

Wharf of Ferry Building

5.16 10:10

Wharf of Ferry Building

ファーマーズマーケットの脇は港になっていて、遊歩道を歩けるように整備されている。市場やFerry Buildingのフードコートで買った食べ物を片手に、のんびり潮風にあたりながら散歩して歩くのが気持ちいい。

Mijita

5.16 10:10

Mijita

アンカー・ブリュワリー、トリプル・ブードゥー・ブリュワリーをはじめ、小規模の醸造所がひしめくサンフランシスコ。クラフトビールブームの発信地でもある。メキシコ料理を食べながら、海際のテラスでビールを一杯。

Ferry Terminal

5.16 10:10

Ferry Terminal

ベンチで遊覧船を待つ老夫婦。穏やかな時間が流れていて、駅からサンフランシスコのベイエリアのビル群が見えるくらい、市街地と海が近い。IT企業がひしめく大都会なのに、思っていた以上に自然が身近にあることに驚く。

Embarcadero Street

5.16 10:10

Embarcadero Street

街中の横断歩道を歩くカモメに遭遇。大都会サンフランシスコにいるのを忘れるくらい、のんびりした光景。サンフランシスコの中でも、海の近くのこの辺り一帯はかもめが多くて、海との近さを体感できる場所。

Outerlands

5.17 10:10

Outerlands

トラムに乗ってOcean Beachへ。浜辺へ向かう途中、Outerlandへ立ち寄る。採れたての野菜や果物を使った料理が美味しくて、この日はりんごとフェタチーズのパンケーキをオーダー。自家製パンもおすすめ。

Ocean Beach

5.18 10:00

Ocean Beach

取材中、霧の街サンフランシスコで青空が見えたのはこの日だけ。街の人も南カリフォルニアの人たちみたいに浜辺に繰り出して、夕暮れをいつまでも眺めていた。黄金色の光に包まれて、空とビーチの境目が溶けていく。

Beach Pub

5.18 10:10

Beach Pub

サーファーがボードを抱えて道路を横切るような港町。潮で灼けてパステルカラーになった家々が並ぶ。街角のパブは歩道までテーブルがせり出していて、顔見知りの通行人が通るたびに食卓を囲う輪が大きくなっていく。

San Francisco Airport

海の街・サンフランシスコへ
 ポートランドを離れて、車でカリフォルニアを目指す。目的地のサンフランシスコに近づくほどに車が増えてきて、見事にベイエリアの名高い大渋滞にはまる。微動だにしない僕の車の脇を、電気自動車が揚々とカープールレーンを走り抜けていく。その様子を見ていると、IT企業がひしめく最先端都市に向かっているんだと気分が高揚してくる。
 そんな僕の期待に反して、サンフランシスコに到着してみて驚いたのは、街と自然との近さだった。街中には街路樹や公園があって緑が多く、港も開かれていて街から海へとすぐアクセスできる。朝からファーマーズマーケットが開いていて、サンフランシスコ近郊で採れたばかりの有機野菜がずらりと並び、評判のレストランのシェフや地元の人びとが農家の人から直接食材を購入していく。この街に生きる人を取材しながら、気づけば朝は早く目が覚めて、夜も早くに眠りについて……そんな人間らしい生活を送り、僕の腕ではちょっと誇らしそうに<Seiko Astron>が規則正しくリズムを刻んでいた。

5.23 10:0

San Francisco Airport

空港のラウンジで地図を見ながら旅の記録をまとめる。ポートランドもサンフランシスコも、人びとが自然体で暮らしていて心地よかった。このままここに住めたらどんなにいいだろうと思いながら、PCを開いて原稿を書く。

海の街・サンフランシスコへ

 ポートランドを離れて、車でカリフォルニアを目指す。目的地のサンフランシスコに近づくほどに車が増えてきて、見事にベイエリアの名高い大渋滞にはまる。微動だにしない僕の車の脇を、電気自動車が揚々とカープールレーンを走り抜けていく。その様子を見ていると、IT企業がひしめく最先端都市に向かっているんだと気分が高揚してくる。
 そんな僕の期待に反して、サンフランシスコに到着してみて驚いたのは、街と自然との近さだった。街中には街路樹や公園があって緑が多く、港も開かれていて街から海へとすぐアクセスできる。朝からファーマーズマーケットが開いていて、サンフランシスコ近郊で採れたばかりの有機野菜がずらりと並び、評判のレストランのシェフや地元の人びとが農家の人から直接食材を購入していく。この街に生きる人を取材しながら、気づけば朝は早く目が覚めて、夜も早くに眠りについて……そんな人間らしい生活を送り、僕の腕ではちょっと誇らしそうに<Seiko Astron>が規則正しくリズムを刻んでいた。

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