SEIKO SINCE1881

セイコー腕時計の
歴史

The history of Seiko watches

セイコーは、1881年の創業以来、数々の革新的なウオッチを世に送り出してきました。
誰もが正確な時刻を手にすることができるように。

また、人それぞれの大切な「時」に彩りを添えるために。
ここではセイコー腕時計の歴史や、その結晶ともいえる記念モデルをご紹介いたします。
1881-1899
セイコーのルーツである「服部時計店」が創業。

出来事

セイコーのルーツである「服部時計店」が創業。

1881年に「服部時計店」は創業し、おもに中古時計の修繕と販売から事業を開始しました。

1881

時計製造工場として「精工舎」を設立。掛時計の製造が始まる。

出来事

時計製造工場として「精工舎」を設立。掛時計の製造が始まる。

よりよい時計を自社で製造したいとの思いから、1892年、時計製造工場「精工舎」が設立されました。当初は人力による原始的な工作機械により製造を行なっていましたが、工場設立から約2ヶ月後には、掛時計1ダースの製造に成功したといわれています。まさにこれが、セイコーの時計作りの歴史の幕開けです。

1892

初めての懐中時計「タイムキーパー」の製造を開始。

歴史的モデル

初めての懐中時計「タイムキーパー」の製造を開始。

1894年に勃発した日清戦争による好景気に後押しされ、生産能力が著しく向上し、業績を伸ばしました。その中で、掛時計に次いで開発に着手したのが懐中時計でした。技術陣は輸入品の懐中時計をベースに試作・研究を重ね、1895年、セイコー初の懐中時計「タイムキーパー」を完成させました。

1895

1900-1949
国産初の腕時計「ローレル」の製造を開始。

歴史的モデル

国産初の腕時計「ローレル」の製造を開始。

大正初期、日本には少量の腕時計が輸入されていましたが、まだ懐中時計が主流の時代でした。しかし、やがて来るであろう腕時計の時代に備え、セイコーは腕時計の試作・研究を続けました。そして、1913年、国産初となる腕時計「ローレル」を完成させました。しかし、当時の技術では、小さい腕時計の製造は困難を極め、懐中時計の生産が1日200個程度だったのに対し、ローレルは1日30個程度の生産が限度だったといわれています。

1913

初めての『セイコー』ブランド腕時計の発売。

歴史的モデル

初めての『セイコー』ブランド腕時計の発売。

1923年、関東大震災により社屋や工場は全焼。新たなスタートをきるべく、震災直後から復興に取り掛かり、翌年の12月に腕時計の販売が再開します。その時計には「精巧な時計を作る」という精工舎創業時の原点に立ち返るという想いを込めて、初めて『セイコー』ブランドが冠されました。

1924

国産時計として高い性能が認められ、鉄道時計に指定された懐中時計「セイコーシャ」を製造。

国産時計として高い性能が認められ、鉄道時計に指定された懐中時計「セイコーシャ」を製造。

1929年に当時の江木鉄道大臣(浜口内閣)によって、懐中時計「セイコーシャ」が鉄道時計として指定されました。それまで採用されてきた欧米製の懐中時計と比較検討された結果、このセイコーシャが採用されることとなりました。また、同じ年に、電話交換手が通話時間を計るために使用した交換時計としても採用されました。このように「セイコーシャ」は、精度、品質などの面で非常に優秀であると実証されました。

1929

銀座の顔、 現在の時計塔(和光本館)竣工。

出来事

銀座の顔、 現在の時計塔(和光本館)竣工。

現在の和光本館として知られる服部時計店本館が銀座四丁目に完成。ネオルネッサンス様式を採用した建物とその時計台は、いまなお銀座のシンボルとして人々を魅了しています。

1932

1950-1959
日本初めてのテレビCM

出来事

日本初めてのテレビCM

1951年、日本で初めてのラジオコマーシャルを、そして1953年に初の民間テレビ局(現・日本テレビ)が開局すると、民放テレビコマーシャル第1号としてセイコーの時報CMが放映されました。本来は正午に放送されるはずでしたが、フィルムが裏返しに掛けられてしまったためにわずか3秒で中止されるというハプニングがあり、同日夜7時に第2号CMとして放映されました。

1953

国産初の自動巻腕時計「オートマチック」発売。

国産初の自動巻腕時計「オートマチック」発売。

海外では1940年代に、いくつかのメーカーから自動巻腕時計が商品化され、自動巻時代に入っていました。日本において初めて自動巻腕時計を商品化したのはセイコーで、それが、1956年に発売した「オートマチック」でした。当時の小売価格は13,500円でしたが、それまでの男性用手巻腕時計の中心価格帯が4,000円台でしたので、自動巻腕時計は高価なものでした。

1956

安定した品質を誇る「マーベル」発売。

歴史的モデル

安定した品質を誇る「マーベル」発売。

この年誕生した「マーベル」は、従来のモデルよりもムーブメントの外径を大きくしたことによって、精度と品質、生産性が大幅に向上し、次世代を担う商品として注目を集めました。この高品質のムーブメントは、やがて国産の自動巻腕時計の普及の先駆けとなる「ジャイロマーベル」のベースとなったのです。

1956

ジャイロマーベル

歴史的モデル

ジャイロマーベル

ぜんまいの巻上げにセイコーが開発したマジックレバーを初めて搭載した自動巻腕時計。マジックレバーは回転錘の両方向の動きを効率良く伝える”爪レバー方式”の画期的な自動巻機構。巻上げ性能が高く構造もシンプルなため、瞬く間に世界を席巻し、自動巻腕時計の大衆時代を切り拓きました。

1959

1960-1969
スイスのクロノメーター優秀級に匹敵する高精度を誇るグランドセイコーを発売。

歴史的モデル

スイスのクロノメーター優秀級に匹敵する高精度を誇るグランドセイコーを発売。

大いに生産数を伸ばした1950年代、腕時計の機種を広げるとともにセイコーとしての最高の精度を追求する機運が高まり、組立・調整、外装仕様、検査などに当時の最高の技術・技能を盛り込んだ、セイコーの頂点モデルとして1960年に誕生したのが「グランドセイコー」でした。スイス公認歩度検定局のクロノメーター優秀級基準に準拠する、社内の厳密な精度検査に合格したもののみ商品化され、歩度証明書つきで販売されました。当時の価格で25,000円以上(大卒会社員の初任給平均額のおよそ二倍)という高価なものにもかかわらず、非常によく売れました。

1960

セイコー独自の高機能とデザインが一世を風靡した「スポーツマチック ファイブ」を発売。

歴史的モデル

セイコー独自の高機能とデザインが一世を風靡した「スポーツマチック ファイブ」を発売。

1963年に発売した自動巻腕時計「スポーツマチック ファイブ」は、自動巻、防水、4時位置に隠されたりゅうずなど、セイコー独自の高性能とデザインが注目され、当時の若者を中心に爆発的なヒットとなりました。

これによって男性用腕時計は急速に自動巻の時代に移りました。そして、日付と曜日を3時位置の一つの窓の中に表示するレイアウトは、既存の腕時計の概念を覆した新しいセイコーの顔として定着しました。

1963

東京オリンピック用の機械式ストップウオッチを開発。

歴史的モデル

東京オリンピック用の機械式ストップウオッチを開発。

1964年の東京オリンピックの公式計時を担当する契機となったのは、1962年に第二精工舎が開発した機械式ストップウオッチでした。既存のストップウオッチの多くが、計測開始時に機械的誤差が生じたのに対し、セイコーはこれをなくす構造を開発し、それまで公式計時を担当していた海外メーカーに替わって採用されました。

東京で開催されるオリンピックという理由で国産製品が採用されたわけではなく、セイコーのストップウオッチの性能が認められたのです。

1963

卓上型クォーツ時計、セイコー クリスタルクロノメーター発売。

歴史的モデル

卓上型クォーツ時計、セイコー クリスタルクロノメーター発売。

59年放送局にセイコーが納入したクオーツ時計の大きさはワードローブほどの大きさがあり、数々の技術的なハードルから小型化は不可能と考えられていました。しかしながら東京オリンピックに向け技術開発を進め、2本の電池で作動し携帯可能なクリスタルクロノメーターが完成し、63年に市販されるに至りました。翌64年には東海道新幹線の運転台に小型クオーツクロックが採用されています。

1963

国産初のクロノグラフ「クラウン クロノグラフ」を発売。

歴史的モデル

国産初のクロノグラフ「クラウン クロノグラフ」を発売。

1963年、東京オリンピックの公式計時がセイコーに決まってから、セイコーは、国産初のクロノグラフ(ストップウオッチ付き腕時計)の開発に取り掛かりました。サイズが大きく、当時最も信頼性があった「クラウン」のムーブメントをベースにして、翌1964年のオリンピック開催年に発売することを目指して、開発は急ピッチで行われました。

その結果、「ワンプッシュ クロノグラフ」(時計の秒針をボタン操作で0の位置にリセットさせてから、ストップウオッチ針として兼用させて計測を行なう)という簡易な機構が採用されました。また、分の経過を表示する積算計の代わりに、分目盛のついた回転式のベゼルを装備しました。

1964

国産初のワールドタイムを発売。

歴史的モデル

国産初のワールドタイムを発売。

1964年に発売された、国産初のGMT24時針とワールドタイム表示機能の付いた腕時計。昼夜が一目でわかるよう黒と青に色分けされた表示が斬新なデザインです。

1964

国産初のダイバーズウオッチを発売。

歴史的モデル

国産初のダイバーズウオッチを発売。

この年1965年に発売された国産初のダイバーズウオッチは、自動巻で、150m防水仕様でした。当時、ダイバーズウオッチといえば、ごく少数の海外ブランド品しかない時代に発売されたこのモデルは、一躍、日本の若者の憧れの的になりました。そして、このモデルを皮切りに、信頼性や耐久性を第一に追求するセイコーの特殊時計の開発が始まりました。

1965

国産初の300m防水仕様のダイバーズウオッチを発売。

歴史的モデル

国産初の300m防水仕様のダイバーズウオッチを発売。

1965年に発売された国産初のダイバーズウオッチよりも高い防水性能を目指して、裏ぶたとケースが一体化した「ワンピース構造」を採用し、風防もハードレックスガラスを用いることによって、耐久性、信頼性をさらに高めた300m防水仕様のモデルを、1967年に発売しました。このモデルは、装着感をよくするために、りゅうずを4時位置に配しました。

1967

スイスの天文台で行われた精度コンクールで上位入賞。

出来事

スイスの天文台で行われた精度コンクールで上位入賞。

スイスの時計メーカーが精度を競い合うコンクールとして長い歴史を持つ、スイスの「ニューシャテル天文台コンクール」。そのコンクールにスイス国外からも参加できることを知ったセイコーは、1963年から参加しました。年々成績は高まり、1967年には、機械式腕時計の部門で、第二精工舎と諏訪精工舎がそれぞれ企業賞2位と3位に入賞し、水晶式懐中時計の部門で、諏訪精工舎の技術者が1位~4位を独占しました。

セイコーの機械式時計は、精度の面において世界最高峰に到達したのでした。翌1968年には、このコンクールが開催中止となったことに伴なって、同じく権威のある「ジュネーブ天文台コンクール」に参加し、腕時計部門で、機械式時計としての新記録を樹立しました。

1967

自動巻時計の携帯性を極めるとともに、後の腕時計の標準となる機能を備えた「ロードマチック」を発売。

歴史的モデル

自動巻時計の携帯性を極めるとともに、後の腕時計の標準となる機能を備えた「ロードマチック」を発売。

自動巻が全盛の1960年代後半、セイコーは、次世代を担うクオーツ式腕時計の開発を進める一方で、機械式腕時計の集大成を目指し、様々な開発を進めました。そして、1968年に発売した「ロードマチック」では、自動巻腕時計の携帯のしやすさを極めた薄型化、小型化を実現しました。

また、「ロードマチック」は、日付・曜日の表示を前後どちらにも回転修正できる構造を採用するとともに、曜日表示を和英の二カ国語から選択できるバイリンガル表示機能を併せ持つ初めての商品として、腕時計の主流方式の先駆けとなりました。

1968

垂直クラッチとコラムホイールを採用した世界初の自動巻きクロノグラフを発売。

世界初 歴史的モデル

垂直クラッチとコラムホイールを採用した世界初の自動巻きクロノグラフを発売。

実用的な時計として好評であった「セイコー ファイブ」に、ストップウオッチ機能を加えた「ファイブ スポーツ スピードタイマー」を1969年に発売しました。ストップウオッチのスタート・ストップの動力伝達方式としてCal.6139に採用した垂直クラッチ方式(断面摩擦方式)は、その後の世界のクロノグラフに大きな影響を与えています。

1969年は世界で初めて自動巻きクロノグラフが市販された年ですが、いくつかあるブランドの中でも、そのコンパクトさや実用性の高さから大きな反響を呼んだモデルです。

1969

機械式腕時計の最高精度を極めた日差±2秒「グランドセイコー V.F.A.」を発売。

歴史的モデル

機械式腕時計の最高精度を極めた日差±2秒「グランドセイコー V.F.A.」を発売。

スイスの天文台コンクールで上位を独占し、名実ともに世界の頂点を極めたセイコーは、その調整技能をいかした高精度腕時計の商品化を進めました。ぜんまいのトルクを高めて、てんぷの振動数を10振動/秒に高めることによって精度を飛躍的に向上させ、姿勢差や外的影響による歩度の変化を低減させた「グランドセイコー V.F.A.(Very Fine Adjusted)」を1969年に発売しました。

選抜された技能者が組立・調整を行った特別品で、機械式時計として最高精度の日差±2秒(月差±1分)を実現しました。

1969

薄さわずか1.98mmの薄型ムーブメントを搭載した薄型ドレスウオッチ「U.T.D.」を発売。

歴史的モデル

薄さわずか1.98mmの薄型ムーブメントを搭載した薄型ドレスウオッチ「U.T.D.」を発売。

機械式時計の精度を極めたセイコーにとって、次は、薄型でエレガントな機械式時計が開発のテーマになりました。時計としての機能を損なわずに薄型化することは困難を極めましたが、約3年の期間を経て、わずか1.98mmの薄さの手巻ムーブメントが開発されました。

このムーブメントは、薄型化のための様々な設計上の工夫と、精密加工技術、高度な組立・調整技能が融合して初めて生み出されたものです。そして、「セイコー特選時計」として、「U.T.D.(Ultra Thin Dress)」という商品名で発売されました。

1969

世界初のクオーツ式腕時計「クオーツ アストロン」を発売。

世界初 歴史的モデル

世界初のクオーツ式腕時計「クオーツ アストロン」を発売。

1969年12月25日、セイコーは世界初のクオーツ式腕時計「クオーツ アストロン」を発売し、世界を驚かせました。クオーツ時計は、1927年、アメリカのA.W.マリソンによって発明されましたが、当時は極めて大きなものでした。その後、1948年のトランジスタの発明が小型化の可能性を開き、セイコーは、1963年に卓上に置けるクオーツ式時計を完成しました。

一方、1950年代以降、欧米の複数のメーカーが、腕時計の高精度を追求した結果、機械式時計に電子技術を応用した「てんぷ式」電子腕時計、「音叉式」電子腕時計などを発表していました。セイコーは、それらよりも数倍も高精度な「クオーツ式」電子腕時計の開発を選択しましたが、クオーツ式の心臓部である水晶振動子の小型化と、他の方式よりも要求される省電力化が難題でした。

最終的には、水晶振動子を自社開発することによって小型化に成功し、間欠運針のステップモータを採用することによって省電力化を実現して、セイコーはクオーツ式腕時計の完成に至ったのでした。この「クオーツ アストロン」は金無垢製で、45万円という中型車並みの価格で販売されました。なお、この開発のために特許権利化した技術をセイコーが公開したことによって、各社がセイコーの方式にならい、クオーツ式腕時計は世界中に普及していきました。

1969

1970-1979
世界初の6桁表示のデジタルウオッチ「クオーツLC V.F.A.(06LC)」を発売。

世界初 歴史的モデル

世界初の6桁表示のデジタルウオッチ「クオーツLC V.F.A.(06LC)」を発売。

1970代初頭、LED(Light Emitting Diode 発光ダイオード)の開発によって、時刻をデジタル表示する腕時計が出始めましたが、セイコーは、LED表示よりも省電力で視認性に優れ、多機能表示に適した「LCD(Liquid Crystal Display 液晶ディスプレィ)」の開発にいち早く着手しました。そして、1973年、LCD表示によって世界で初めて時・分・秒の6桁表示を実現したデジタルウオッチを商品化しました。

その後、LED表示に替わって、LCD表示のデジタルウオッチが市場の需要に合致し、セイコーが開発した6桁表示のデジタルウオッチが世界的な標準となっていきました。その功績により、2019年には国立科学博物館の未来技術遺産に登録されました。

1973

セイコー特選時計「CRET D‘OR」誕生。後に「CREDOR」ブランドに。

出来事

セイコー特選時計「CRET D‘OR」誕生。後に「CREDOR」ブランドに。

セイコーは、腕時計の品質や性能で世界のトップレベルに達した1960年代末より、世の中で高まる高級品の需要に応えるため、「セイコー特選時計」というシリーズで、貴金属や宝飾品を用いた高級腕時計を開発し始めました。そして、1974年、その中から、貴金属を素材とする高級腕時計「CRET D'OR」シリーズが誕生しました(「CRET D'OR」とは「黄金の頂」の意)。

このシリーズは、後に、ステンレスを素材とする高級腕時計「ACIER(アシエ)」とともに1979年に再編され、「品格と現代性」をコンセプトに掲げた「CREDOR(クレドール)」ブランドとして生まれ変わります。

1974

初めてのクオーツ式ドレスウオッチ発売。

歴史的モデル

初めてのクオーツ式ドレスウオッチ発売。

1969年に世界で初めてクオーツ式腕時計を商品化したセイコーは、その精度をつかさどる水晶振動子の小型化、電子回路の消費電力の低減などの技術革新により、小型化・薄型化を進めてきました。そして1974年、厚み3.8mmという薄型cal.4130を開発し初めてクオーツ式ドレスウオッチを商品化。それまでの「分厚いクオーツ式ではドレスウオッチは不可能」という概念を覆しました。

以後、さまざまなサイズのクオーツ式腕時計を商品化し、様々なシーンに相応しいデザインの腕時計を提供していきました。

1974

世界初の多機能デジタルウオッチ「クロノグラフ0634」を発売。

世界初 歴史的モデル

世界初の多機能デジタルウオッチ「クロノグラフ0634」を発売。

1973年に世界初の6桁表示デジタルウオッチを商品化して以来、セイコーは、時刻以外の情報も表示する腕時計、いわば「腕に着ける情報機器」の開発を進めました。1975年に発売したクロノグラフ0634は、デジタルウオッチとして世界初のストップウオッチ機能を搭載する商品として大ヒットしました。

そして、1977年発売のワールドタイムM158、1983年発売の録音再生機能付ウオッチ「ボイスノート」など、デジタルウオッチの可能性は技術革新とともに飛躍的に広がって行きました。

1975

世界で初めてチタン素材を採用したダイバーズウオッチ「プロフェッショナルダイバー600m」発売。

世界初 歴史的モデル

世界で初めてチタン素材を採用したダイバーズウオッチ「プロフェッショナルダイバー600m」発売。

1968年、深海作業に従事される方から「水深350mの海底での一週間にわたる作業に使える腕時計が、今の世の中にはない。」という一通の手紙が届きました。セイコーはこのダイバーに応えるべく研究を始め、多くの実験・試作を繰り返しました。そして1975年、長時間に渡る飽和潜水に耐え得る安全性、耐久性を実現した「プロフェッショナルダイバー600m」を完成させました。

1975

世界初のクオーツ式飽和潜水仕様の600m防水ダイバーズ誕生。

世界初 歴史的モデル

世界初のクオーツ式飽和潜水仕様の600m防水ダイバーズ誕生。

このモデルは同年、日本大学隊および植村直己氏が北極探検に使用。さらに、1983年海洋科学技術センター(現在の海洋研究開発機構)の潜水調査船「しんかい2000」によって水深1062mの環境に耐えられることも実証されました。その後、1986年には、1000mの防水仕様に強化したモデルを発売し、その頑健な構造ゆえに、現在にいたるまで仕様変更なく生産し続けています。

1978

ALBAブランド誕生。

出来事

ALBAブランド誕生。

1970年代、市場において高級志向と低価格志向の二極化が進む中、セイコーブランドとは別に高級ブランドとして誕生したのがCREDORでした。一方、低価格志向で多様化する需要にスピーディーに応えるため、1979年にALBAブランドが誕生しました(ALBAとは、イタリア語で「夜明け、黎明、始まり」の意)。ALBAによって、若者を中心に今まで以上に腕時計が普及し、誰もが腕時計を持つ時代になりました。

1979

1980-1989
世界初のテレビ付きウオッチを発売。

世界初 歴史的モデル

世界初のテレビ付きウオッチを発売。

時刻以外の情報を表示する「腕に着ける情報機器」の開発を進めたセイコーが、液晶画像表示の技術革新とともに1982年に商品化したのがテレビウオッチです。このモデルは、1.2インチ液晶モニターを搭載し、国内で放送される全てのテレビ番組を視聴でき、FMラジオも楽しめました。

正確な時刻情報にとどまらず、多彩な情報を表示する画期的商品として話題を集め、デジタルクオーツウオッチの無限の可能性を示唆しました。なお、この商品は、世界一小さいテレビとして、1984年のギネスブックに登録されました。

1982

アラーム機能とストップウオッチ機能を備えた世界初のハイブリッド・ダイバーズウオッチを発売。

世界初 歴史的モデル

アラーム機能とストップウオッチ機能を備えた世界初のハイブリッド・ダイバーズウオッチを発売。

1982年に発売したこのダイバーズウオッチは、アラーム機能、クロノグラフ機能と二カ国語表示の便利な機能を備え、液晶表示を12時位置に傾斜させて読みやすくした、アナログ+デジタルのハイブリッドウオッチ。

その信頼性と機能が認められ、1984~1986年に南極越冬隊国土地理院のスタッフが使用したほか、1988年には日中ネパール共同隊がエベレスト登頂に使用しました。

1982

2億2000万円のモデルを頂点とするジュエリーウオッチの製造販売を開始。

歴史的モデル 出来事

2億2000万円のモデルを頂点とするジュエリーウオッチの製造販売を開始。

貴金属を中心とする厳選された素材を使った高級時計として誕生した「CREDOR(クレドール)」に、豪華な宝飾品としても価値のあるジュエリーウオッチシリーズが誕生しました。

中でも、頂点となる小売価格2億2000万円のモデルは、時計の風防に6.27カラット(13mm角)もの大粒のダイヤモンドを使用し、その周りには原石から特殊な形状にカットしたダイヤモンドを放射状に配し、ブレスレットに至るまで、総数507個(合計28.5カラット)ものダイヤモンドを使用する、まさに世界のジュエリーウオッチの頂点と呼ぶにふさわしいものでした。

1982

世界初の録音再生機能付き腕時計「ボイスノート」発売。

世界初 歴史的モデル

世界初の録音再生機能付き腕時計「ボイスノート」発売。

1973年に世界初の6桁表示デジタルウオッチを商品化して以来、時刻以外の情報も表示する腕時計、いわば「腕に着ける情報機器」の開発を進めたセイコーは、1983年、録音再生機能付きウオッチ「ボイスノート」を発売しました。最大8秒間(アナウンサーの読むニュース原稿で約50字に相当)の録音が可能な他、設定した時刻が来ると音声で用件を伝えたり、電話中のメモ代わりに使用するなどの使い方が出来ました。

1983

世界初のアナログクオーツ クロノグラフ、スピードマスター発売。

世界初 歴史的モデル

世界初のアナログクオーツ クロノグラフ、スピードマスター発売。

5/100秒計測、30分計、スプリットタイム計測のストップウオッチ機能とタキメーターを備えた世界初のアナログクオーツ クロノグラフ。イタリアを代表するカー&インダストリアル・デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロによるデザインで登場しました。

1983

スピードマスター デジタルクロノグラフ発売。

歴史的モデル

スピードマスター デジタルクロノグラフ発売。

1983年に発売されたジウジアーロのモデル中、もっとも高い人気を獲得したデジタル・クロノグラフ。右に20度傾斜したドーム型の液晶デジタルディスプレイが斬新でした。機能も多彩で、ロータリースイッチが組み込まれたベゼルを回転させることで、ストップウオッチ、アラーム、タイマーのモード選択ができました。

1983

世界初の腕時計型コンピュータ「腕コン」発売。

世界初 歴史的モデル

世界初の腕時計型コンピュータ「腕コン」発売。

リアルタイムで動画を表示する機能を持つテレビウオッチを商品化したセイコーは、データの管理機能を搭載する腕時計「腕コン」を発売しました。この商品は、腕時計とキーボード部で構成され、2000字までの文字の記憶が可能で、電話帳や住所録として使用できるほか、1か月先までのスケジュールの記憶機能とスケジュールをアラーム音で知らせる機能も備えていました。

腕コンは、リストコンピュータの先駈けとして話題となっただけでなく、「携帯用情報機器」時代の本格的な幕開けを告げる存在となりました。

1984

バーゼルフェアに初めて参加。

出来事

バーゼルフェアに初めて参加。

世界最大の時計・宝飾品の国際的な見本市として毎年春に開催される「バーゼルワールド(通称バーゼルフェア)」の歴史は古く、1917年に「スイス見本市バーゼル」が、時計・宝飾品を含む様々な品の展示を伴って開催されたことに始まり、その後、時計部門が独立して「スイス時計見本市」となったと言われています。

当初はスイス国内からの出展のみでしたが、その後ヨーロッパ域内のメーカーへと門戸が開かれ、1986年には、ヨーロッパ以外からの出展が認められたため、セイコーもこの年に初めて出展しました。以来20年以上にわたって毎年出展を行ない、世界の注目を浴びる新製品を発表しています。

1986

手巻発電クオーツウオッチ「インパクト」発売。

歴史的モデル

手巻発電クオーツウオッチ「インパクト」発売。

クオーツウオッチの開発当初から、セイコーは電池交換を不要にするための様々な開発を進めてきました。1977年に、太陽光を利用したソーラーウオッチの開発に成功する一方で、人の動きをエネルギーに活用する機構の開発を行ないました。

そして、1986年に、りゅうずを巻くことによって発電する手巻発電ウオッチ「インパクト」を商品化しました。時計が止まった状態から約3分間りゅうずを巻けばフル充電となって、文字板6時位置のシグナルが点灯し、そこから約3日間駆動するというものでした。

1986

世界で初めて、セラミック製の外胴を用いた飽和潜水仕様のプロフェッショナルダイバー1000m発売。

世界初 歴史的モデル

世界で初めて、セラミック製の外胴を用いた飽和潜水仕様のプロフェッショナルダイバー1000m発売。

1975年に、世界で初めてチタン素材をケースに採用したダイバーズウオッチ(600m飽和潜水用防水仕様)を開発していたセイコーは、1986年、世界で初めてセラミック素材をケースの外胴(プロテクター)に用いて、世界最高レベルの気密性・水密性を持った飽和潜水仕様の深海潜水用ウオッチを商品化しました。

軽量で耐食性が高く、高い強度を持つセラミックとチタンの組み合わせによって、世界最強のダイバーズウオッチが誕生しました。

1986

第2回世界陸上競技選手権ローマ大会で公式計時を担当。

出来事

第2回世界陸上競技選手権ローマ大会で公式計時を担当。

セイコーは第2回世界陸上競技選手権ローマ大会で公式計時を担当しました。以降、現在に至るまで公式計時を続けています。
第3回 1991年 : 東京
第4回 1993年 : シュトゥットガルト
第5回 1995年 : イェーテボリ
第6回 1997年 : アテネ

第7回 1999年 : セビリア
第8回 2001年 : エドモントン
第9回 2003年 : サン=ドニ
第10回 2005年 : ヘルシンキ
第11回 2007年 : 大阪
第12回 2009年 : ベルリン

第13回 2011年 : 大邱
第14回 2013年 : モスクワ
第15回 2015年 : 北京市
第16回 2017年 : ロンドン
第17回 2019年 : ドーハ

第18回 2022年 : オレゴン
第19回 2023年 : ブタペスト

1987

世界初の自動巻発電クオーツウオッチ「オートクオーツ」を発売。機構の名称は、のちにAGSからKINETICと変更。

世界初 歴史的モデル

世界初の自動巻発電クオーツウオッチ「オートクオーツ」を発売。機構の名称は、のちにAGSからKINETICと変更。

クオーツウオッチの開発当初から、電池交換を不要にするための様々な開発を進めてきたセイコーは、1977年に太陽光を利用したソーラーウオッチを開発。1986年には、りゅうずを巻くことによって発電する手巻発電クオーツウオッチを商品化しました。

そして1988年には、腕の動きで時計内部の回転錘が回転し、その回転によって発電する自動巻発電機構を搭載したクオーツウオッチ「オートクオーツ」を2月にヨーロッパで、4月に日本国内で発売しました。

以後この機構は、利便性の高い機構としてセイコーの基幹ムーブメントとなり、機構名を「AGS(Automatic Generating System)」へと変更し、さらには「KINETIC(キネティック)」へと変更しながら、進化していきました。

1988

1990-1999
世界初のダイブテーブル機能、水深計付きウオッチ「スキューバマスター」発売。

世界初 歴史的モデル

世界初のダイブテーブル機能、水深計付きウオッチ「スキューバマスター」発売。

時刻にとどまらず多彩な情報を表示するウオッチの開発を進めたセイコーは、エレクトロニクスの発展にともない、各種センサーによって物理量を計測・表示し、時と連動させて各種情報を活用できるウオッチを開発しました。

1990年に発売した「スキューバマスター」は、水深センサーと水分感知センサーを搭載することによって、安全なダイビングのために最も重要な「潜水時間と水深」に関するデータを自動的に計測、表示、記録し、さらに潜水中の危険防止指示を行なうこともできるダイバーズウオッチとして話題を呼びました。

1990

世界初のページャー機能つきウオッチ「レセプター」をアメリカで実用化。

世界初 歴史的モデル

世界初のページャー機能つきウオッチ「レセプター」をアメリカで実用化。

腕に着ける情報機器への開発を進めたセイコーは、世界で初めてページャー(移動体通信呼び出し。ポケットベル)機能の付いた腕時計「レセプター」をアメリカで実用化しました。これは、一般電話によって中継局経由でラジオ局に送られたメッセージ信号を受信する腕時計です。

受信の際にFM波を利用することから、正しい時間信号を受信して時計の時刻を自動修正する電波修正機能も搭載していました。ページャー通信技術にセイコーの培ってきた腕時計技術と情報機器技術が融合した画期的商品であり、通信機能つき腕時計の先駆けとなりました。

1990

ツインパルス制御モーターを採用したクオーツムーブメント「キャリバー9F系」を搭載したグランドセイコー発売。

歴史的モデル

ツインパルス制御モーターを採用したクオーツムーブメント「キャリバー9F系」を搭載したグランドセイコー発売。

1988年にクオーツウオッチとして復活したグランドセイコーは、さらに「本当によいクオーツ時計」を目指し、「正確で見やすく」、「長期間の愛用に十分に応えられる」、時計としての原点を追求しました。その結果、精度、視認性、耐久性などを極めたグランドセイコー専用クオーツムーブメント「キャリバー9F系」が開発されました。

年差±10秒の高精度、秒針の指示誤差を防ぐ構造、ムーブメント内部へのほこりの浸入や潤滑油の揮発を防ぐ構造、従来のクオーツの約2倍の駆動力を持つツインパルス制御モーターなど、クオーツウオッチの最高峰として相応しい仕様となりました。

1993

女性用の新シリーズ「ルキア」発売。

出来事

女性用の新シリーズ「ルキア」発売。

1995年、豊富な商品知識と鋭い選択眼を持ったプレトランタン(30歳前)の女性に向けた実用アクセサリーウオッチ「ルキア」を発売しました。Lucid(輝く)、Keen(はつらつとした)、Intellectual(知的な)、Active(活動的な)という、この年代の女性を象徴する言葉から「LUKIA」という名前がつけられました。

働く女性にとっての使いやすさを考慮して、従来の女性用のウオッチよりも大ぶりでしっかりした作りのルキアは、発売後すぐに人気を博し、現在に至るまで数多くの女性の支持を得ています。

1995

世界初の脈拍トレーニング専用リストコンピュータ「パルスグラフ」発売。

世界初 歴史的モデル

世界初の脈拍トレーニング専用リストコンピュータ「パルスグラフ」発売。

時刻以外の多彩な情報を表示するウオッチの開発を進めたセイコーは、エレクトロニクスの発展にともない、各種センサーによって物理量を計測・表示し、時と連動させて各種情報を活用できるウオッチを開発しました。

1995年に発売した「パルスグラフ」は、指に装着するセンサーで脈拍を計測し、グラフィック表示する世界初のリストコンピュータであり、脈拍を指標にして高い運動能力を効果的に引き出す脈拍トレーニングに活用されました。

1995

ムーブメントの動きや彫金の繊細な模様を見て楽しめるスケルトン仕様のウオッチを発売。

歴史的モデル

ムーブメントの動きや彫金の繊細な模様を見て楽しめるスケルトン仕様のウオッチを発売。

1992年に、高級機械式時計の生産を再開したセイコーは、独創的な機械式時計の開発に注力しました。そして1996年、わずか1.98mmの薄さのムーブメントの地板や受けを削いでスケルトン(骨格)化し、てんぷや歯車の精緻な動きを目で見て楽しめる腕時計を発売しました。

このモデルには、「日本の伝統美」をテーマにデザインされたムーブメント全体に、菊の花や笹の葉、魚子(ななこ。魚の卵のような日本古来の彫り模様)を繊細で緻密に彫り込み、日本の高級時計ならではの独自の美を追求しました。

1996

標準電波を自動受信して時刻を修正する電波修正時計を発売。

歴史的モデル

標準電波を自動受信して時刻を修正する電波修正時計を発売。

正確な時刻信号を載せた標準電波は、1948年より逓信省(後に郵政省)によって運用され、テレビやラジオの時報、NTTの報時サービスの基準として利用されてきました。当初は短波帯で運用されていた標準電波ですが、いくつかの課題が指摘され、長波の標準電波の実用化が進められました。

そして、郵政省通信総合研究所によって試験的に長波の標準電波が送信され始めたのを見届けたセイコーは、1996年、標準電波を受信して時刻を修正する電波修正時計を発売しました。当時は、電波の出力も弱く、電波送信所も茨城県の1か所のみでしたので、電波送信所から半径500km以内(本州の約8割)の地域でのみ受信できるものでした。

1996

新設計の9S系機械式ムーブメントを搭載した「グランドセイコー メカニカルモデル」を発売。

歴史的モデル

新設計の9S系機械式ムーブメントを搭載した「グランドセイコー メカニカルモデル」を発売。

1960年代末に機械式腕時計としての最高の精度を実現したグランドセイコーは、クオーツ式腕時計の開発によって、一旦はその役目を終え、一時生産が取り止められました。

その後1988年に高精度クオーツ式腕時計として復活したグランドセイコーに、1998年、セイコーの最高峰にふさわしい新設計の専用ムーブメントを搭載した待望のメカニカルモデルが復活しました。独自の規格に基づき、厳格な17日間にわたる精度検定をパスしたものだけを商品として世に送り出しています。

1998

2100年2月末までカレンダー修正が不要な「パーペチュアルカレンダー」を発売。

歴史的モデル

2100年2月末までカレンダー修正が不要な「パーペチュアルカレンダー」を発売。

セイコーは自動巻発電クオーツによって、クオーツウオッチから電池交換を解消しましたが、一方、時刻修正、日付修正を長期にわたって解消するウオッチを商品化しました。それが1998年発売の「パーペチュアルカレンダー」です。年差±20秒の高精度で、10年間(女性用は5年間)もの長い電池寿命を実現し、さらに2100年2月末までカレンダー修正を不要にしました。

1998

熱発電ウオッチ「サーミック」を発売。

歴史的モデル

熱発電ウオッチ「サーミック」を発売。

1998年、セイコーは新たな腕時計の形として、腕に着けた時の体温と外気温との温度差によって発電してエネルギーにするクオーツウオッチ「サーミック」を発売しました。熱をエネルギーに変換して、フル充電で約10か月間駆動するサーミックは、電気エネルギーによって動くクオーツウオッチの宿命を様々な新しい時計の形に変換して表現する、セイコーの高い創造力と技術力を象徴したモデルの一つでした。

1998

世界で初めてぜんまいで駆動、発電して、クオーツで制御するウオッチ「スプリングドライブ」を発売。

世界初 歴史的モデル

世界で初めてぜんまいで駆動、発電して、クオーツで制御するウオッチ「スプリングドライブ」を発売。

腕時計の精度は、セイコーが商品化したクオーツウオッチによって飛躍的に向上しましたが、その一方でセイコーは、機械式時計の調速機構を、クオーツとICの制御に置き換える研究を始めていました。そして1999年、それが「スプリングドライブ」として結実しました。クオーツと同等の高精度を実現する機械式時計という、世界初で唯一無二の、セイコー独自の次世代の機械式時計が誕生したのです。

1999

自動巻発電クオーツにストップウオッチ機能を備えた「キネティック クロノグラフ」を発売。

自動巻発電クオーツにストップウオッチ機能を備えた「キネティック クロノグラフ」を発売。

セイコーは、1999年、ストップウオッチ機能を備えた自動巻き発電クオーツ「キネティック クロノグラフ」を発売しました(海外では前年に発売)。このキネティック クロノグラフは、基本時計とストップウオッチの計測表示を全て独立して配置する独特のレイアウトを実現し、話題となりました。

また、ハートカムによってストップウオッチの針を瞬時に帰零させる機構や秒針の指示誤差を防ぐ機構、ムーブメント内部へのほこりの浸入や潤滑油の揮発を防ぐ構造などを盛り込み、クオーツ式クロノグラフの最高峰ともいえるものとなりました。

1999

2000-2009
ナイトロックスダイビングに対応したダイビングコンピュータウオッチ「マリーンマスター ダイビングコンピュータ」を発売。

歴史的モデル

ナイトロックスダイビングに対応したダイビングコンピュータウオッチ「マリーンマスター ダイビングコンピュータ」を発売。

最高深度と潜水時間から計算するボックスダイビング仕様の「スキューバマスター」を1990年に発売してから10年、その仕様をさらに進化させ、潜水プロファイルを刻々と記録するマルチレベルダイビング仕様としたダイビングコンピュータウオッチを2000年に発売しました。

優れた視認性や充実したログデータメモリー機能を備えているだけでなく、注目されていた「ナイトロックスダイビング(酸素の混合割合を高めた空気ボンベを使用するダイビングシステム)」にもいち早く対応したダイビングコンピュータウオッチが誕生しました。

2000

グランドセイコーに自動巻のスプリングドライブキャリバー9Rシリーズが登場。

歴史的モデル

グランドセイコーに自動巻のスプリングドライブキャリバー9Rシリーズが登場。

ぜんまいで駆動、発電し、クオーツで制御するウオッチ「スプリングドライブ」に、自動巻機構が備わった実用的なムーブメントが加わりました。ただ単に自動巻の性能を加えただけでなく、従来のスプリングドライブや一般的な機械式時計の連続駆動時間の約1.5倍にあたる最大約72時間連続駆動という長時間持続を実現し、実用時計の最高峰を目指すグランドセイコーに搭載されました。

2004

雫石高級時計工房の設立。

出来事

雫石高級時計工房の設立。

東北・岩手に雫石高級時計工房を設立。部品製造から完成品の組立までを行い、グランドセイコーやクレドールなどの高級メカニカルウオッチの一貫生産を行える国内有数の専門工房です。

2004

IEEE受賞

出来事

IEEE受賞

人々の生活を変えた歴史的偉業に贈られる、「IEEE(アイトリプルイー)マイルストーン賞」をクオーツアストロンが受賞。同じく受賞しているトランジスタやインターネットなどと肩を並べる偉大な発明品として認定されました。

2004

アナログ式ソーラー電波時計として世界で初めて、世界3エリア(日・米・独)の標準電波が受信可能な「ワールドタイムソーラー電波時計」を発売。

世界初 歴史的モデル

アナログ式ソーラー電波時計として世界で初めて、世界3エリア(日・米・独)の標準電波が受信可能な「ワールドタイムソーラー電波時計」を発売。

アナログ式ソーラー電波時計として世界初となる、日本、アメリカ、ドイツの3エリアの標準電波を受信可能な電波時計「ワールドタイムソーラー電波時計」を発売しました。電波を受信しないエリアでも、簡単な操作でそのエリアの時刻に時差修正できるので、その端正なデザインとともに、国際派ビジネスマンに最適な電波時計となりました。

2005

最先端技術を結集したカレンダー修正不要の高機能クオーツ「キネティック パーペチュアル」を発売。

最先端技術を結集したカレンダー修正不要の高機能クオーツ「キネティック パーペチュアル」を発売。

セイコー独自の自動巻発電クオーツ「キネティック」に、2100年までカレンダー修正が不要なパーペチュアルカレンダー機能が備わった「キネティック パーペチュアル」を発売しました。使わない時には時計自らが針を止めて電力消費を抑え、再び使い出すと針が現在時刻に復帰する「オートリレー機能」も備えています。12時位置に大きく配置された日付表示をはじめとする多彩なカレンダー表示もこの商品ならではの特徴です。

2005

世界初のマイクロカプセル型電子インク技術を応用した腕時計「スペクトラム」を発売。

世界初 歴史的モデル

世界初のマイクロカプセル型電子インク技術を応用した腕時計「スペクトラム」を発売。

アメリカ E Ink Corporationによって開発されたマイクロカプセル型電子インクによる表示体を持った世界初の腕時計「スペクトラム」を限定発売しました。電子インクを時計の表示体に採用することによって、従来の液晶表示よりも格段にはっきりしたコントラストや広い視野角を実現するとともに、表示内容の自由度も広がりました。

また、表示部分を曲げられるという自由さもあるので、このようなバングル状の近未来的なフォルムにすることも可能となりました。2006年ジュネーブ時計グランプリ電子時計部門賞を受賞。

2006

日本初のコンプリケーションウオッチ「スプリングドライブ ソヌリ」を発売。

歴史的モデル

日本初のコンプリケーションウオッチ「スプリングドライブ ソヌリ」を発売。

「スプリングドライブ」にソヌリ機能を備えた日本の時計史上初のコンプリケーション(複雑機構)ウオッチを発売しました。「ソヌリ(Sonnerie)」とは、正時(もしくは15分毎などの経過)を、自動的に鐘の音によって告げる機構のこと。

電子部品を使わず、全て機械の動きによって時間の数だけ鐘を鳴らすことは大変複雑な仕組みであり、「スプリングドライブ ソヌリ」は、ソヌリ機構だけで400個以上(時計全体で600個以上)の部品から構成されています。

2006

「スプリングドライブ」にストップウオッチ機能が備わった「スプリングドライブ クロノグラフ」を発売。

「スプリングドライブ」にストップウオッチ機能が備わった「スプリングドライブ クロノグラフ」を発売。

2004年に完成した自動巻スプリングドライブにストップウオッチ機能を加えた「スプリングドライブ クロノグラフ」を2007年に発売しました。スプリングドライブの特徴である高い時間精度と針を回すトルクの強さは、クロノグラフにおいて真価を発揮しました。

また、ストップウオッチの作動方式に「ピラーホイール方式」、伝達方式に「垂直クラッチ方式」などの、セイコーが考える真のクロノグラフにふさわしい方式を採用するとともに、クロノグラフの積算表示を見やすく右側にまとめるなど独自の思想が形となったクロノグラフです。

2007

10振動ムーブメントを搭載したグランドセイコー「メカニカル ハイビート36000」発売。

歴史的モデル

10振動ムーブメントを搭載したグランドセイコー「メカニカル ハイビート36000」発売。

41年振りに新規開発された自動巻10振動メカニカルムーブメント「キャリバー9S85」を搭載。動力ぜんまい、ひげぜんまい、脱進機(アンクル、がんぎ車)といった機械式ムーブメントの主要部品を開発し、毎時36,000振動という高速振動のてんぷは外乱(外部からの衝撃など)の影響を低減し、より安定した高精度を実現しました。

2009

2010-2019
世界初、宇宙で使用するために開発設計した「スペースウォーク」を発売。

歴史的モデル

世界初、宇宙で使用するために開発設計した「スペースウォーク」を発売。

世界で初めて宇宙で使用するために開発設計し、その高い性能が宇宙空間で実証されたウオッチ<セイコー スプリングドライブ スペースウォーク>と同じ仕様の記念限定モデル。ケース本体には軽量で強度の高い素材「ブライトチタン」を用い、宇宙空間で起こる急激な温度変化に耐えうる、新たに開発された特殊な素材のパッキンを採用することで高い気密性を実現しました。2010年度ジュネーブ時計グランプリスポーツウオッチ部門賞受賞。

2010

世界初アクティブマトリクスEPD方式によるソーラー電波デジタルウオッチを発売。

世界初 歴史的モデル

世界初アクティブマトリクスEPD方式によるソーラー電波デジタルウオッチを発売。

通常のデジタルウオッチに対し約3倍の高精細(300dpi)表示による自由なデジタル表現と、広い視野角で視認性を向上させながら、消費電力を抑え、外部の充電器等を必要としない腕時計。約7万2千個のドットによる表現力豊かな書体や4階調の奥行きのあるグラフィック表現を駆使することで、デジタルウオッチとしての情報表現を飛躍的に進化させ、利便性を向上させました。

2010

コンプリケーションウオッチ<クレドール>ノード スプリングドライブミニッツリピーターを発売。

歴史的モデル

コンプリケーションウオッチ<クレドール>ノード スプリングドライブミニッツリピーターを発売。

高級複雑時計として極めて高度な設計技術と組立調整技能が要求される「ミニッツリピーター機構」を、日本独自の解釈と独創技術で新開発した独自の駆動機構「スプリングドライブ」に搭載しています。

スプリングドライブの特徴である無音のスイープ運針を活かし、静寂な中涼やかなゴングの音色で時を告げるコンプリケーションウオッチです。

2011

世界初のGPSソーラーウオッチ「セイコー アストロン」を発売。

世界初 歴史的モデル

世界初のGPSソーラーウオッチ「セイコー アストロン」を発売。

セイコーは、世界初、全タイムゾーンに対応したGPSソーラーウオッチ<セイコー アストロン>を発売しました。 「世界中のどこにいてもすばやく現在地の正確な時刻を表示し」、「光がある限り止まらない」という究極の実用機能を備え、1969年にセイコーが世界に先駆けて発売したクオーツ腕時計に次ぐ第二の革命ともいえる腕時計です。 <セイコー アストロン>は、GPS衛星のシグナルをキャッチすると、秒針が回って捉えた衛星の数を示し、受信の状況を目でみて確かめることができます。それは2万キロ上空のGPS衛星とのつながりを腕の上で体感する特別な一瞬です。そんなワクワクする瞬間をユーザーに提供する技術を、私たちはエモーショナルテクノロジーと呼び、実用性とともに腕時計に不可欠な価値として追及しています。

2012

セイコー腕時計100周年。

出来事

セイコー腕時計100周年。

世界でもまだ珍しかった腕時計を、日本で初めて世に送り出してから一世紀。歴史を大きく変えたクオーツ式腕時計や世界初となるGPSソーラーウオッチ。そして、高精度を追求した機械式時計など。セイコーは常に時代の一歩先を行く腕時計をつくってきました。すべての人が正確な時間を手にするために。 そして、その「時」をより豊かにするために。セイコーはこれからも進みつづけます。

2013

セイコー腕時計100周年記念モデルとして創業者服部金太郎の名を初めて冠した特別限定モデルを発売。

歴史的モデル

セイコー腕時計100周年記念モデルとして創業者服部金太郎の名を初めて冠した特別限定モデルを発売。

2013年は、セイコーが腕時計の製造を開始してから100周年という記念すべき年にあたります。セイコーはこれまでに、創業者服部金太郎の「常に時代の一歩先を行く」という理念のもと、数多くの革新的な製品を生み出してきました。

2012年に発売した世界初のGPSソーラーウオッチ<セイコー アストロン>をは、まさにこの考えを体現する商品です。100周年記念の当限定品が創業から130余年の長い歴史の中で、はじめて創業者服部金太郎の名を冠したモデルとなりました。

2013

グランドセイコー メカニカルハイビート36000GMT限定モデルが2014年度ジュネーブ時計グランプリ「プティット・エギュィーユ」部門賞受賞。~メイドインジャパンのメカニカルウオッチとして同賞史上初の受賞~

出来事

グランドセイコー メカニカルハイビート36000GMT限定モデルが2014年度ジュネーブ時計グランプリ「プティット・エギュィーユ」部門賞受賞。~メイドインジャパンのメカニカルウオッチとして同賞史上初の受賞~

グランドセイコー メカニカルハイビート36000GMT(品番:SBGJ005)が、10月31日にスイスジュネーブ市グランテアトルで開催された2014年度ジュネーブ時計グランプリ「プティット・エギュィーユ」部門賞(8,000スイスフラン以下の時計を対象とした部門)を獲得しました。

受賞モデルは、毎時36,000回(毎秒10振動)という高速振動により、安定した高精度を実現するグランドセイコー専用のムーブメント「キャリバー9S85」に、GMT機能(24時表示機能)を付加した新開発のメカニカルムーブメント「キャリバー9S86」を搭載しています。

2014年バーゼルワールドで発表された当モデルは、新ムーブメントの誕生を記念し、6月より数量限定600本で(国内ではグランドセイコーマスターショップにて)発売されました。限定モデルの特別仕様のひとつである深緑のダイヤルは、高級機械式時計を一貫して製造する雫石高級時計工房から望む名峰岩手山の新緑の山肌をモチーフとしています。

2014

トゥールビヨン時計「FUGAKU」がクレドールから発表。

歴史的モデル

トゥールビヨン時計「FUGAKU」がクレドールから発表。

キャリバー6830はセイコー初のトゥールビヨンムーブメント。長年にわたり培ってきたメカニカルムーブメント製造のノウハウを生かした設計上の工夫により、ベース部分の厚さは僅か1.98㎜、キャリッジ(回転するてんぷの部分)を含めても厚さは3.98㎜、直径は25.6㎜と、世界最小体積(2016年1月時点当社調べ)を実現。 「FUGAKU」は「富嶽三十六景」からインスピレーションを得たダイナミックな日本の美意識が表現されており、トゥールビヨンの特性である時計としての精度向上のみならず、美しい動きがクレドールならではの匠による工芸要素と融合することで、芸術的ともいえる領域まで進化したモデルです。

2016

グランドセイコーが独立ブランドへ。

出来事

グランドセイコーが独立ブランドへ。

グランドセイコーは1960年の誕生以来「セイコーの最高峰」として進化を続けてきました。そして2017年、グランドセイコーはセイコーとは異なる別の高みを目指し、独立したブランドとして第二の創生をスタートしました。 独立化に伴いすべてのグランドセイコーに、セイコーではなく「Grand Seiko」のロゴが冠されることになりました。

2017

クレドールが誕生45周年の機に独立ブランドへ。

出来事

クレドールが誕生45周年の機に独立ブランドへ。

高級ドレスウオッチ<クレドール>は2019年ブランド誕生45周年を迎えました。この機にクレドールはセイコーブランドから独立し、2017年に独立したグランドセイコーに続く二つ目の柱として、ラグジュアリーブランドの強化をはかることになりました。

2019

セイコー プロスペックスがジュネーブ時計グランプリにおいて2年連続で部門賞を受賞。

出来事

セイコー プロスペックスがジュネーブ時計グランプリにおいて2年連続で部門賞を受賞。

本格スポーツウオッチブランド<セイコー プロスペックス>のハイエンドコレクション「LX(ルクス)ライン」の SBDB027が11月7日スイス ジュネーブ市テアトル・デュ・レマンで開催された2019年度ジュネーブ時計グランプリ(Grand Prix d‘Horlogerie de Genève)において「ダイバーズウオッチ」部門賞(Diver’s Watch Prize)を受賞。 プロスペックスブランドとしては、2018年度の「マリーンマスター プロフェッショナル 1968 メカニカルダイバーズ 復刻デザイン」の「スポーツ」ウオッチ部門賞に続き2年連続受賞を達成しました。

2019

2020-
セイコー創業140周年

出来事

セイコー創業140周年

2021

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