1964年東京から世界へ!
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戦後、怒濤の勢いで復興を遂げ、高度経済成長期の真っ只中にあった1960年代の日本。1964年には、4年に1度の国際的スポーツ大会が東京で初めて開催されることになりました。
セイコーはその公式計時を担当する意思を早くから表明。そして大会には競技用ストップウオッチなどのほか、最新のクオーツムーブメントによる携帯型時計「クリスタルクロノメーター」を提供。長距離レースの“親時計”として存分に活躍しました。
また1964年は、国際的なスポーツ大会の開催に合わせて、セイコーの2つの歴史的名作を発売しています。ひとつは国産初のストップウオッチ機能付き腕時計である「クラウン クロノグラフ」。積算計を持たないシンプルな設計のクロノグラフですが、ボタンの押しやすさ、ベゼルの見やすさなどストップウオッチとしての機能がしっかりデザインに反映され、好評を博しました。
国産初のクロノグラフ
「クラウン クロノグラフ」
2時位置のプッシュボタンを押すごとに、センター針が「スタート」「ストップ」「12時位置へリセット」される機構を搭載。操作性や視認性を追求したデザインも好評でした。
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1969年
5スポーツ
スピードタイマー自動巻機構とクロノグラフ機構の合体は極めて困難でしたが、ついにセイコーはそれを実現しました。垂直クラッチ機構を搭載した世界初の自動巻クロノグラフです。
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2023年
1972年の
機械式クロノグラフを
オマージュプロスペックス SBEC021
1972年登場の機械式クロノグラフをベースに、スポーティーかつエレガントにアレンジ。流線形のケース形状やツートーンのダイヤルなどの特徴を受け継いでいます。
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もうひとつは、国産初のGMT(世界標準時)24時針とワールドタイム表示機能がついた腕時計、「セイコー ワールドタイム」です。海外がいよいよ身近になってきた時代、時差を越えた旅行やビジネスに取り組む方々に愛されました。
1960年にグランドセイコーを発売し、精度面でも外装面でも、海外に負けない上質な機械式腕時計の作り手であることをすでに示していたセイコーは、続いて「時を計る」「時を越える」という付加機能を与えたこの2本で、今後もさらなる上のステージを目指していくことを、世界に敢然とアピールしたのです。
国産初の24時針のワールドタイム表示機能
「セイコー ワールドタイム」
国産初のGMT(世界標準時)24時針とワールドタイム表示機能が付いた腕時計。24都市名が表示された内転リングは、4時位置のりゅうずと連動した駆動車で操作します。
最新のGMT機能搭載モデル
プロスペックス SBEJ009
200m潜水用防水の本格ダイバーズウオッチでありながら、GMT機構を備えた最大約72時間パワーリザーブの自動巻ムーブメントを搭載しています。
セイコーダイバーズ
の躍進
時計の大敵である水分の侵入を防ぐため、昔から多くの時計ブランドが試行錯誤を繰り返してきました。この防水性をとことん極めたのがダイバーズウオッチです。セイコーはこの分野でも、独自のテクノロジーを搭載したモデルを次々と生み出してきました。
中でも時計ファンから長く愛されているモデルが、初期の3本。国産初のダイバーズウオッチである1965年製モデル、300m防水を実現したワンピース構造ケースにハイビートムーブメントを収めた1968年製モデル、そして特異な流線形ケースを持つ1970年製モデルです。これらが世界中の職業潜水士や極地探検に向かう冒険家から高い評価を得たことで、セイコーのダイバーズウオッチ開発はさらに弾みがついたのです。
なお、2022年にはこの初期ダイバーズウオッチ3モデルのデザインを現代的な解釈によって蘇らせ、文字盤上にはセイコーダイバーズの挑戦の舞台でもあった極地に広がる氷河を表現したコレクションが登場しています。これらはセイコーの海洋保護活動支援“Save the Ocean”を象徴するものでもあり、海を愛する多くの方々に好評を博しました。
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1965年1965 メカニカルダイバーズ
自動巻の150m防水ダイバーズ。これぞ国産初のダイバーズウオッチであり、1966年から4回にわたって南極地域観測隊が使用。北極、エベレストなどに赴く冒険家も着用。
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1968年1968 メカニカルダイバーズ
当時世界最高水準のハイビート(10振動)ムーブメントを裏ぶたのないワンピース構造の300m防水ケースに搭載。植村直己氏は1970年にこのモデルを腕にエベレスト登頂。
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1970年1970 メカニカルダイバーズ
冒険家・植村直己氏が1974~76年にかけての北極圏1万2000㎞犬ぞりの旅に携行したことで知られる150m防水モデル。近未来的な流線形フォルムも特徴。
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セイコーダイバーズの原点となる「1965 メカニカルダイバーズ」の現代版。ディープブルーダイヤルとソリッドな黒ベゼルに、長い時間で形成された氷河のイメージを投影。
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「1968 メカニカルダイバーズ」を現代的に甦らせたモデルは挑戦の始まりの地である南極大陸の氷河をイメージ。爽やかなライトブルー文字盤と、ダークブルーベゼルが印象的。
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植村直己氏の北極圏の冒険を支えた「1970 メカニカルダイバーズ」の現代デザイン版。北極海の上に浮かぶ氷河とその極寒の様子を、静謐なホワイト文字盤で表現。
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深海へ挑む
セイコーダイバーズ
セイコーダイバーズで最も重要な開発史の1つが、1975年に発売した600m防水ダイバーズウオッチです。開発のきっかけは1968年にある潜水士から届いた「水深300m以深で一週間にわたる飽和潜水作業に耐える時計がこの世にない」という手紙。そこから多くの実験と試作を経て、世界で初めてチタン素材を使用し、水深600mにおいて長時間の飽和潜水に耐えうるこのモデルを開発したのです。なお当時の飽和潜水用防水機能を持つダイバーズウオッチは、飽和潜水時に時計内部に溜まるヘリウムガスを排出するバルブを備えることで風防の破損を防ぐのがセオリーでしたが、セイコーは特殊なL型パッキンで気密性を確保してガスの侵入自体を遮断。まさに世界に類を見ないダイバーズでした。
フリーダイビングで人間の素潜り
世界記録となっているのが122m。
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150m
1976年から生産された、12時位置のインデックス形状が特徴的な150m防水ダイバーズ。自動巻キャリバー6306Aを搭載。
世界初、アラーム・クロノグラフ付きハイブリッドダイバーズ(1982年)。12時位置の液晶表示は、傾斜させ読み取りやすさを確保。
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200m
世界初のダイブコンピューター機能を搭載した200mダイバーズ(1990年)。水深や潜水時間、水面休止時間の測定等が行えます。
クオーツで高精度を実現しつつ電池交換を不要としたキネティック搭載のダイバーズ(1992年)。エコロジーかつ安全性重視。
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ヤドカリの仲間であるタラバガニは、北極海やオホーツク海など冷たい海の水深30~360mの海底に棲息。
300m
国産初の300m防水ダイバーズ(1967年)。裏ぶたとケースが一体化した「ワンピース構造」やハードレックスガラスを採用。
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シーラカンスは水深200~700mに棲息。1938年に南アフリカで初めて生きた個体が発見されました。
600m
世界初のチタンを採用した飽和潜水仕様の600m防水ダイバーズ(1975年)。外装だけで20件以上の特許を有しています。
世界初、クオーツ式飽和潜水仕様の600m防水ダイバーズ(1978年)。潜水調査船「しんかい2000」で、水深1,062mまで潜航。
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水深1,000mでもへっちゃらという、生粋の素潜りの天才が、マッコウクジラとダイオウイカ。
1,000m
世界初のセラミックス製外胴プロテクターを採用した飽和潜水仕様の1,000mダイバーズ(1986年)。ケースは耐食性に優れたチタン。
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3,000mを超えても
動いていたダイバーズ
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資料提供:JAMSTEC
無人探査機
「かいこう7000II」が証明
2014年、JAMSTEC(海洋研究開発機構)の無人探査機「かいこう7000II」は、1,000m飽和潜水用ダイバーズを装着して潜水。結果、メカニカルモデル、クオーツモデルともに保証防水性能を上回り、深度3,000mを超えても正常に作動していることが確認されました。高い信頼性から世界中で愛され続けてきたセイコーのダイバーズウオッチの信頼性と技術が進化し続けていることを、改めて実証しました。
これまでの100年に感謝100周年記念
限定モデル
2024年は、SEIKOブランド誕生100周年。それを支えてくれた全ての皆様への感謝を込めて数多くの特別モデルをリリースしました。なおセイコーダイバーズのフラッグシップたる「マリンマスター」からも、限定モデルが登場。ダイバーズウオッチ用に開発された薄型自動巻キャリバー6L37を搭載し、デザインもよりエレガントに進化しています。下に紹介するのはその新生マリンマスターから登場の100周年記念限定モデル。シルバーホワイトダイヤルとシルバー色のベゼルで、1世紀を超えて輝くSEIKOブランドを表現した特別な1本です。
この他「スピードタイマー」からも時分針とストップウオッチ針を見分けやすいツートーンのダイヤルや流線形のケースを持つ自動巻クロノグラフが登場。よりシックなグレーダイヤルの100周年記念限定モデルを展開しています。さらに「プレザージュ」からは初めてSEIKOの名を冠した1924年の琺瑯(ほうろう)ダイヤルモデルをオマージュしました。いずれもブランド誕生100周年を記念する特別なモデルです。
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セイコー プロスペックス マリンマスター
メカニカルダイバーズ 1965 ヘリテージ
限定モデル
「1965 メカニカルダイバーズ」を現代的に洗練させたデザインに、高精度な自動巻キャリバー6L37を搭載した新生マリンマスター。こちらは100周年記念限定モデルです。
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セイコー プロスペックス スピードタイマー
メカニカルクロノグラフ
自動巻クロノグラフからも100周年モデルが登場。優れた計時精度を実現する「垂直クラッチ」に加え、確実な操作感や安定した動作を実現する「ピラーホイール(コラムホイール)」を搭載しています。
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セイコー プレザージュ
服部金太郎 限定モデル
1924年に初めてSEIKOの名を冠した腕時計を発売。本作のダイヤルも当時と同じ琺瑯(ほうろう)製です。透きとおるような白さの文字盤と青い針がクラシカルな雰囲気。