2019年3月21日
プレスリリース

バーゼルワールド2019へようこそ

2019年はセイコーウオッチにとって躍進の年です。

私たちがここバーゼルに出展を始めて30年余り、この間に様々な変化がありました。特筆すべきことは、ウェブ環境の発達などで情報量が飛躍的に拡大し、時計愛好者の多くが機能だけでなく、時計ブランドの歴史や背景に一層着目するようになったことです。一方で、世界のあらゆる場所、あらゆる場面で、日本の文化に対する関心が日増しに高まっています。異国の文化を絶えず吸収し、独自の価値観を重ねてきた「日本」の多彩な文化と根底にあるものを理解しようとする動きが広がっています。このような中で、138年の伝統とセイコーの腕時計に息づく「日本」に、まさに今、注目が集まっているのです。

たとえば、グランドセイコーの高い精度を実現する研ぎ澄まされた匠の技、日本の美意識を映し出す、光と影を巧みに操るデザイン、プロスペックスの武士道にも通じる真摯な限界への挑戦、プレザージュが誘う琺瑯や漆など日本の手仕事の魅力、アストロンが象徴する先進技術など日本が持つ多様な姿がそれぞれのブランドに現れています。

また、今年は、ウオッチメイキングの歴史で大きな転機となった1969年から50年の節目にあたり、セイコーにとって祝祭の年でもあります。機械式では、自動巻クロノグラフ、高精度への挑戦であるV.F.A.・天文台クロノメーターモデル、極薄型機械式ムーブメントのキャリバー68系など、機能、精度、美観とそれぞれの視点で頂きを極めた腕時計をセイコーは生み出しました。そして、世界初のクオーツ腕時計「クオーツアストロン」が誕生しました。このそれぞれの頂きへの到達が、それから30年後の1999年、独自の機構「スプリングドライブ」へと昇華しました。ゆるやかに流れる秒針の動きは森羅万象の中に時の本質を捉える日本の美意識を体現した機構として世界で高い評価を獲得しています。

二つの意味での祝祭の年である2019年のバーゼルワールドでは、「日本の感性」をあらためて追求する新たなコレクションを用意しました。皆様どうぞご期待ください。

セイコーウオッチ株式会社
代表取締役会長 兼 CEO
服部 真二

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